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ソウル市長選、保革一騎打ちに 野党「反文在寅」で共闘

安哲秀氏は辞退

【ソウル=恩地洋介】4月7日投開票のソウル市長選は、文在寅(ムン・ジェイン)政権を支える革新系与党と、政権打倒を掲げる保守系野党の一騎打ちとなる構図が固まった。野党側が23日、保守系野党「国民の力」の呉世勲(オ・セフン)元ソウル市長を統一候補とすることで合意した。

保守系野党「国民の力」の呉世勲・元ソウル市長

呉氏は、革新系与党「共に民主党」の候補である朴映宣(パク・ヨンソン)前中小ベンチャー企業相と対決する。野党の一本化に伴い、立候補を届け出ていた中道系野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表は辞退する。安氏は記者会見で「野党の勝利へ力を尽くしたい」と述べ、保守系との共闘を約束した。

ソウル市長選は秘書へのセクハラ問題で自殺した朴元淳(パク・ウォンスン)前市長の残り任期(2022年6月まで)を争う補欠選挙だ。本格的な選挙運動は25日に始まるが、呉、朴の両氏は23日に早くも火花を散らせた。

呉氏が記者会見で「無能で非道な政権を審判する道を私が先導する」と訴えると、朴氏も記者団の前で呉氏を「古くさく失敗した市長」と呼んだ。呉氏はソウル市長だった11年、学校給食無料化の是非を問う住民投票が無効となった責任を取って辞職した過去がある。

メディアが報じる各種世論調査では、野党側が徐々にリードを広げている。現時点では呉氏が朴氏を10㌽以上引き離す。

革新系与党「共に民主党」の朴映宣・前中小ベンチャー企業相=共同

与党に逆風が吹く最大の要因は、韓国土地住宅公社(LH)の職員による土地投機疑惑だ。政府が新都市計画を発表する前に、LHや大統領府の職員が土地を取得していた。警察などの政府捜査本部は関与が疑われる300人以上の公務員を調べている。

首都圏の不動産価格の急上昇を巡り、かねて文政権の政策の失敗が指摘されていた。そこに公職者による不公正な土地取引が重なり、政権不信へと結びついている。

調査会社のリアルメーターが22日に発表した世論調査結果は、文大統領の支持率が就任後最低の34%になった。不支持率も62%と過去最高だった。与党「共に民主党」の支持率は政権発足後で最も低い28%となり、野党「国民の力」(35%)との差が広がった。

4月7日には釜山市長選も投開票される。いずれも保革一騎打ちとなる二大都市の首長選でいずれも与党が敗れれば、任期満了まで残り1年余りとなる文政権の求心力低下は避けられない。

ソウル市長選の結果は、22年3月の次期大統領選の行方にも影響しそうだ。呉氏が勝った場合、文政権下の統一地方選や国会議員総選挙で惨敗した野党は、政権交代をめざして勢いを得る。与党内では危機意識が強まり「保守に勝てる候補」の選出に向けた闘争が激しくなるとみられる。

国民や政界は、先に検察総長を辞任した尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏の動向にも関心を向けている。検察改革を巡って文政権と激しく対立した経緯から、他に大統領選の有力候補が見当たらない保守と中道は尹氏との連携を期待している。

尹氏本人は政界進出に直接言及したことはないが、次期大統領にふさわしい人物を尋ねる最新の世論調査では、李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事ら与党の有力候補を引き離してトップに立っている。

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