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鴻海トップ「全世界にEV工場造る」 株主総会で発言

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劉董事長は23日の定時株主総会でEV事業に強い意欲を見せた=鴻海提供

【台北=中村裕】台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は23日午前、定時株主総会を開き、経営トップの劉揚偉董事長は本格参入を予定する電気自動車(EV)事業について「我々が今後、全世界にEVの工場をつくるのは間違いない」と述べた。鴻海は米アップル向けのビジネスに長年依存して収益力が低下している。EV事業を推進し、再成長を目指す考えを強調した。

劉氏は「EV事業の業績への貢献は当初は部品になる。完成車については2023年10~12月期から貢献を始める」と話した。そのうえで、25年にはEVの世界市場で10%のシェア獲得を目指す考えを改めて示した。

鴻海は現在、米ウィスコンシン州や中国などでEV工場の建設を検討している。さらにEV事業参入を前に、既に1800社近くの部品メーカーと協力関係を築いたことも明らかにした。

劉氏は「我々は手を組むサプライヤーと、デジタルトランスフォーメーション(DX)を重視し、(従来の自動車業界にはない)迅速な供給体制をつくっていく。台湾の部品メーカーも世界中に進出し、生産を現地化するように促す」と語った。

鴻海の20年12月期の売上高は過去最高の5兆3580億台湾ドル(約21兆円)だった。だが、純利益は前の期比12%減の1017億台湾ドルで、4年連続で減益となった。

アップルのスマートフォン「iPhone」生産などに依存した事業モデルから抜けられず、アップル向けのビジネスは売上高(21年1~3月期)全体の57%を占める。中国の人件費の高騰も重荷になり、収益力の低下が鮮明になっている。

劉氏は今後の成長について「EVと半導体の事業拡大が必要だ」との認識を示している。競争が激化するEV市場でいかに勝ち上がれるかが、今後の焦点になる。

記録的な豪雨に見舞われた中国河南省にあるiPhoneの生産工場の状況についても質問があったが、劉氏は「大きな影響はない」と語った。同省の鄭州市には、鴻海のiPhoneの一大生産拠点がある。世界のiPhoneの約半分が生産され、出荷への影響が引き続き懸念される。

総会は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、オンラインによる参加者が多かった。例年に比べ開催時間が短く、約50分間で終了し、質問者は2人にとどまった。

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