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香港選挙制度「見直し必要」 中国の政策責任者が明言

夏宝竜・香港マカオ事務弁公室主任は愛国者による香港統治を強調した=AP

【香港=木原雄士】中国政府で香港政策を統括する夏宝竜・香港マカオ事務弁公室主任は22日、香港の選挙制度の見直しが「最も重要かつ喫緊の課題だ」と指摘した。3月に開く全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の議題になるとの観測も浮上している。

夏氏は中国政府系シンクタンクが主催したセミナーで講演した。かつて鄧小平氏が唱えた「愛国者による香港統治」が「一国二制度」の中核だと強調。「行政、立法、司法機関のメンバーや重要な法定機関トップがすべて真の愛国者によって構成されることを担保するための見直しが必要だ」と述べた。

具体的な見直しの中身や時期には触れなかったが「中央政府の指導の下で実施されなければならない」とした。「いかなる状況でも重要ポストが反中国や香港を混乱させる勢力に牛耳られてはいけない」と語り、反中的な民主派排除を徹底する考えを示唆した。

ネットメディア「香港01」は22日、大幅な選挙制度の見直しが全人代で提案される見通しだと報じた。当局による立候補者の「選別」システムを導入し、愛国的でないとみなされた人物は立候補できない仕組みを検討しているという。

中国国営新華社も香港の選挙制度を「安全面で重大な危険がある」などと批判する記事を立て続けに配信している。行政長官を選ぶ選挙委員会の区議会議員の枠を撤廃したり、立法会(議会)の選挙区を増やしたりする案も取り沙汰されている。いずれも親中派に有利で民主派の影響力をそぐ見直しだ。

習近平(シー・ジンピン)指導部は2019年の大規模デモと20年の香港国家安全維持法施行を踏まえ、民主派の政治活動を厳しく制限している。特に民主派が圧勝した19年の区議会選に衝撃を受けたとされ、選挙制度そのものに欠陥があるとの立場を鮮明にしている。

香港基本法は有権者が1人1票を投じる普通選挙を最終目標と定めるが、民主化の後退が一段と進む可能性がある。民主派の間では「親中派が勝てるようにする制度変更だ。選挙に参加できるかどうかも分からない」と悲観的な声が出ている。

香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は22日「愛国者による統治は当然で必要なことだ。特定の政治グループ抑圧を狙ったものではない」と述べた。

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