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豪州、中国は「経済パートナー」より「安保の脅威」

豪シンクタンク調べ

「安全保障上の脅威」が「経済的なパートナー」を上回った=AAP

【シドニー=松本史】オーストラリアにとって中国は「経済的なパートナー」より「安全保障上の脅威」――。豪シンクタンクのロウイー研究所の調査で、こんな結果が明らかになった。新型コロナウイルスを巡って両国の緊張が高まる中、豪州での対中感情悪化が鮮明になった。

調査は同研究所が2005年から実施し、今年で17回目。21年版は豪国内の成人2222人に対して3月、オンラインと電話で実施した。

「あなたにとって中国は経済的なパートナーか、安全保障上の脅威か」と尋ねたところ、63%が「脅威」と答え、「パートナー」(34%)を大きく上回った。18年には「パートナー」が82%、「脅威」は12%だった。同様の質問は15年に開始、17年、18年、20年にも行ったが「脅威」が「パートナー」を上回ったのは初めてだ。

また中国の経済成長が「あなた自身の中国の見方にどのような影響を与えているか」を尋ねたところ、「否定的」が50%で「肯定的」が47%だった。16年には「肯定的」が75%を占めていた。20年に中国が導入した豪農産品の輸入制限などを受けて、否定派が増加したとみられる。

項目ごとに豪州にとってどれくらいの脅威かを尋ねた質問では、「重大な脅威」と答えた人が多かった順に「他国からのサイバー攻撃」(62%)「気候変動」(61%)「新型コロナやその他の感染症」(59%)「豪中関係」(56%)「北朝鮮の核兵器開発」(56%)となった。

中国は豪州にとって輸出額の3割超を占める最大の貿易相手国だ。しかし20年4月、モリソン首相が新型コロナの発生源を巡って独立した調査を求めたことをきっかけに関係が悪化した。中国は5月以降、豪産食肉の輸入を一部停止したほか、大麦やワインに高関税を課した。豪側も大麦への関税を不当として20年12月に中国を世界貿易機関(WTO)に提訴、ワインに関しても提訴する方針を発表している。

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