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豪、一帯一路の覚書は「無効」 州政府・中国締結

オーストラリアのペイン外相=AP

【シドニー=松本史】オーストラリアのペイン外相は21日、南東部ビクトリア州が中国と結んだ覚書などを無効にする方針を表明した。対象となった覚書は中国が主導する広域経済圏構想「一帯一路」に同州が協力するという内容だ。

豪州は2020年12月、地方自治体が外国政府と結んだ協定について、連邦政府の外交方針と相いれない場合は外相が無効にできると定める外国関係法を制定した。豪政府によると同法制定後、無効化の決定は初めてだ。

ペイン氏は21日の声明で、ビクトリア州政府が結んだ4つの覚書や協定を無効にすると明らかにした。うち2つが中国の国家発展改革委員会とのもので、一帯一路に関する覚書(18年)と協定(19年)だ。残る2つは1999年にシリアと署名した高等教育での協力に関する議定書と、04年にイランと結んだ職業訓練の覚書だ。

ペイン氏は「これらの4つの取り決めは、豪州の外交方針と一致しないか、我々の外交関係に反するものである」と理由を説明した。豪州は連邦制で、外交は連邦政府の専権事項と解釈されている。国政では野党の労働党が政権をとるビクトリア州は18年に中国と独自に覚書を結び、モリソン首相は公然と不快感を表明していた。

豪国内では中国が投資を通じて国内に影響力を行使しようとしているとの警戒感が強まっている。特に地方自治体への中国の接近を問題視する声が高まり、昨年の外国関係法の制定につながった。

豪州と中国との関係は悪化している。モリソン氏が20年4月、新型コロナウイルスの発生源を巡り独立した調査を求めたことに中国は反発、食肉の輸入を一部停止したほか、大麦やワインに高関税を課した。豪州は同年12月、大麦への追加関税を不当として中国を世界貿易機関(WTO)に提訴した。今回の方針で2国間の緊張がさらに高まる可能性がある。

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