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人民銀、スマホ決済の監督強化 アント狙い撃ち

【上海=張勇祥】中国人民銀行(中央銀行)は20日、スマートフォン決済などを手掛ける「非銀行支付機構」への監督を強める条例案を公表した。1社で市場シェアが5割に達していた場合などに、独占禁止法の管轄当局に審査を要請できる。スマホ決済で市場を二分するアント・グループ、騰訊控股(テンセント)の事業展開に大きな影響を及ぼす可能性がある。

条例案は2月19日までパブリックコメント(意見公募)にかけ、続いて正式な制定手続きに移る。人民銀が併せて明らかにした説明文書では、決済サービスの拡大に伴ってリスクが複雑になっており、条例制定に「必要性と緊迫性」があるとする。早ければ年内にも条例が施行される可能性がありそうだ。

最大のポイントは、アントなどの事業者が「市場の支配的地位」にあるか監督を強める点だ。1社が電子決済市場の2分の1のシェアに達するか、2社で3分の2に及んだ場合などに、人民銀は独禁法当局に審査を求めることができる。細かな定義は明確ではないが、「非銀行決済サービス」でもシェアの高い事業者に当局を通じ警告できる内容を盛り込んだ。

条例案はアントとテンセントを狙い撃ちした内容といえる。民間調査ではアントのスマホ決済「支付宝(アリペイ)」のシェアは20年6月末時点で55.6%、テンセントの「微信支付(ウィーチャットペイ)」が38.8%にのぼる。両社が市場を寡占する一方で新規参入が相次いでおり、競争を促すなかで2社の支配力を削りたい人民銀の思惑が浮かぶ。

アントを巡っては20年11月に予定していた新規株式公開(IPO)が延期になったほか、人民銀など当局が2度にわたり聴取に踏み切るなど締め付けを強めている。アリババ集団創業者で、アントの経営権を握る馬雲(ジャック・マー)氏が20日まで3カ月近くにわたり公の場から姿を消すなど、中国の巨大企業を巡る当局の見方は厳しさを増している。

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