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韓国、迫られる同盟重視 各国が対米外交転換へ

文氏は朝鮮半島の平和や繁栄にむけて協力する姿勢を示した=聯合・共同

ジョー・バイデン氏が米国の新大統領に就任したのを受け、各国の指導者からは今後の対米関係に期待する声などが相次いだ。米国第一主義を掲げて各国と対立する場面も目立ったトランプ前大統領の時代が終わり、各国は外交関係転換へ動く。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は21日、バイデン新政権の発足にあわせて開催した国家安全保障会議(NSC)で「韓米同盟をより包括的かつ互恵的な責任同盟に発展させていく」と強調した。同盟重視を打ち出すバイデン政権の外交方針を見据え、文政権も米国との関係再構築への動きを具体化させている。

文政権は最優先課題である北朝鮮の対話復帰を実現するためにも、バイデン政権に北朝鮮への積極関与を働きかける戦略を描く。韓国外務省当局者は21日、当面の外交目標に関し「米朝対話の早期再開に外交力を集中する」と強調した。

北朝鮮の公式メディアは昨年11月の大統領選以降、選挙結果や新政権に関する論評を一切報じていない。韓国の情報機関によると北朝鮮指導部は米大統領選後、在外公館に「米国を刺激する対応」をとらないよう指示した。

一方、金正恩(キム・ジョンウン)総書記は党大会で「最大の主敵である米国を制圧し、屈服させる」と強硬姿勢を示し、3カ月前に開いたばかりの軍事パレードを再び実施して新兵器を公開した。

イランのロウハニ大統領は20日、トランプ前政権が離脱した多国間の取り決めであるイラン核合意の行方について「ボールは米側のコートにある」と述べ、バイデン新大統領に合意への早期の復帰をうながした。

ロウハニ師は「彼らが誠意を示すならば、当然、われわれも義務を果たす」とも指摘し、米国が核合意離脱によって復活させた強力な経済制裁を再び解除するならば、イラン側も歩み寄ると強調した。イランは米制裁に対抗して核合意が定めるウラン濃縮活動制限などから逸脱を重ねた。

金融や原油を標的とした米国の強力な制裁はイラン経済に大きな打撃を及ぼした。イラン敵視が鮮明だったトランプ氏が退陣し、国際協調を掲げるバイデン氏が大統領に就任したことで、イランの穏健派のなかには孤立回避につながることへの期待が大きい。

ロシアはバイデン氏が欧州と関係を回復し、対ロ圧力を強めることを警戒する。ペスコフ大統領報道官は20日、米ロ関係は「バイデン氏と彼のチームにかかっている」と述べ、米国次第だと強調した。ロシアとドイツを結ぶガスパイプライン計画への米制裁や、反体制派指導者の拘束を巡る人権問題など対立の火種は山積する。

当面の焦点は2月に期限が切れる米ロの新戦略兵器削減条約(新START)の延長交渉だ。ロシア外務省は20日に「新政権が建設的な立場を取ると期待する」と声明を出し、前提条件なしで最長5年間の延長を促した。バイデン氏は延長に前向きだが、期間は不明で、延長後の軍縮交渉も難航が予想される。

(ソウル=恩地洋介、テヘラン=岐部秀光、モスクワ=小川知世)

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