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インドネシアで邦人退避が加速 成田に特別便到着

(更新)
インドネシアのスカルノ・ハッタ国際空港で、特別便搭乗のためチェックインカウンターに並ぶ日本人ら(21日、ジャカルタ近郊)=共同

【ジャカルタ=地曳航也】新型コロナウイルスの感染状況が世界最悪水準にあるインドネシアで、企業が駐在員や家族を帰国させる動きが加速している。日本に一時退避する192人を乗せた全日本空輸(ANA)の特別便の第1便が21日午後、成田空港に到着した。他国企業を含め、現地では生産活動にも影響が出ているもようだ。

日本航空(JAL)も25日に特別便の第1便を運航する。政府は特別便を東京五輪・パラリンピックの開催に向けて講じている入国者数の総量規制の枠外として運航を後押しする。利用希望の受け付け窓口になった在インドネシア日本大使館によると、16日の締め切り時点で、搭乗に関心を示す人は約2000人にのぼった。

両社は希望者が残っていることを踏まえ、第2便以降も運航する方向だ。両社の特別便とも、エコノミークラスを利用して、帰国後の隔離先のホテルで11泊する場合、パッケージ料金で1人当たり約40万~50万円かかり、日本政府は会社側の費用負担を期待できる人を主に想定した。隔離時の滞在費を政府が負担する個人や中小企業向けの特別便も来週運航する。

英オックスフォード大の研究者らが運営する「アワー・ワールド・イン・データ」の直近の集計では、インドネシアの新規感染の7日移動平均は4万7789人と世界最悪の水準で推移している。感染力の強いインド型(デルタ型)が猛威を振るっているためだ。日本大使館によると、21日時点で、日本人計370人が感染し、17人が死亡した。清水建設は14日、自社で手配したANAの特別便で駐在員ら52人を帰国させた。

日系メーカーでは、ダイハツ工業が生産を縮小し、パナソニックも工場の人員を抑制した。現地政府の感染対策違反で罰金を命じられる例が出始め、一時退避の拡大で工場との指揮命令系統に問題が生じている可能性がある。地元メディアによると、米スポーツ用品大手ナイキの下請け工場も規律違反で当局に摘発された。

日本以外の国・地域でも一時退避の動きが相次ぐ。韓国アリラン国際放送は15日、在留韓国人約80人がチャーター機などで帰国したと伝えた。在インドネシア韓国大使館への取材では、21日時点で在留韓国人計288人がコロナに感染し、15人が死亡した。

台湾メディア中央社によると、約90人の企業駐在員がチャーター機を利用して28日に帰る予定だ。商工会議所も幹部の一時退避を検討している。在インドネシアベトナム大使館は一時退避を希望する人のフライトを手配するため、ホームページ上で登録を始めた。サウジアラビアは感染した同国民1人を国内に輸送した。

一方、インドネシア紙コンパスは、中国人労働者20人が3日、同国中部スラウェシ島のマカッサルに到着したと伝えた。インドネシア政府は水際対策で外国人の入国を原則禁止しているが、インフラ開発など政府の特別事業に従事する労働者は例外扱いしている。入国の際に証明が必要なコロナワクチンの接種も済ませているという。

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