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ミャンマー弾圧、国内外から反発 22日に大規模デモか

英は追加制裁検討

21日、ヤンゴンでアウン・サン・スー・チー氏の肖像を手に抗議デモに参加する人々=AP

【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーで、国軍のクーデターに反対するデモ参加者などが相次いで死亡した事件を受け、同国の内外から反発の声が強まっている。22日にはミャンマー国内で大規模デモが呼びかけられており、衝突の拡大が懸念される。英国が対ミャンマーへの追加制裁を検討するなど、同国を巡る緊張が高まっている。

20日に最大都市ヤンゴンで自警団の男性が、中部のマンダレーでは男性2人がそれぞれ治安部隊によるとみられる発砲で死亡した。自警団の男性の妻は現地メディアに「近所の人に呼ばれて現場に行き、夫の遺体を確認した」と述べた。現場に居合わせた近隣住民は妻に「警察の車が来て発砲した」と話したという。

21日には、ヤンゴンやマンダレーで抗議デモが続き、ヤンゴンの国連事務所の前ではデモ参加者がロウソクを立て、亡くなった人々を悼んだ。ヤンゴンに住む女性は「きょうは犠牲者を悼む気持ちでいつもよりも大きな声を上げた。何も武器をもたない人々を撃つなど許せない」と語った。

同日、抗議デモ参加中に銃撃を受けて死亡した20歳の女子学生、ミャ・トゥエ・トゥエ・カインさんの葬儀がネピドーで執り行われた。9日に姉や友人と一緒にデモに参加中、警官隊が発砲し、頭部に被弾した。病院に運ばれたが意識不明の状態が続き、家族によると19日午前11時ごろ死亡したという。

ミャ・トゥエ・トゥエ・カインさんとともにデモに参加した姉は日本経済新聞の電話取材に「国軍の独裁を終わらせるため、私たちは国のために抗議デモに加わった。すべての人に抗議運動に参加してほしい」と話した。「見ているだけでなく、真摯に助けてほしい」と国際社会に訴えた。

SNS(交流サイト)などに投稿されたマンダレーの現場映像には、市民がリヤカーの荷台に負傷者を乗せ、治療のために運び出す様子が映されている。国民の反発は強まっており、21日も各地でデモが起きた。

SNS上では、22日に大規模デモを呼びかける動きが広がっている。現地小売最大手シティーマート・ホールディングは22日のスーパーマーケットなどの営業を中止する。

ミャンマーで死傷者が相次いでいることでに、国外からの非難も強まっている。ラーブ英外相は20日、デモ参加者への発砲を非難する声明を発表した。同国はすでにミャンマー国軍幹部の資産凍結などの制裁を決めているが、「国際的なパートナーとともにさらなる措置を検討する」と追加制裁の検討を示唆した。

欧州連合(EU)は22日に外相理事会を開き、ミャンマー情勢を協議する見通し。英国と同様に国軍幹部の資産凍結や国軍に関係する企業などを対象にした制裁案が議論される可能性がある。

欧米諸国は2011年にミャンマーが民政に移管したことを受け、民主化を支援するため同国への特恵関税を適用した。縫製品の欧米向け輸出は急速に拡大し、ミャンマー経済の発展にも寄与してきた。

現状では、EUは特恵関税を見直せばミャンマー経済を直撃し、一般市民への影響も避けられないことから、慎重な意見が多いようだ。22日の外相理事会でも制裁案は議論されるものの、即座に制裁を発動する可能性は低い。

制裁を強めすぎれば中国のミャンマーに対する影響力が拡大しかねないとの警戒感もある。当面はミャンマーへの制裁の効果は限られそうなのが実情だ。ただ、EUは人権問題に敏感なだけに、今後死傷者が増え続ければ、EU加盟国から特恵関税の見直しを求める声が強まる可能性がありそうだ。

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