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中国海警局、フィリピン軍を妨害か 海上浮遊物持ち去り

(更新)

【マニラ=志賀優一】フィリピン軍は21日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島にあるパグアサ島周辺の海上で20日に浮遊物を回収・けん引した際、中国海警局の船から妨害された、と発表した。中国側は2度にわたり進路を邪魔してけん引に使っていた綱を切断、浮遊物を持ち去った。

一方、中国外務省の毛寧副報道局長は21日の記者会見で「協議をへて、フィリピン側はその場で中国側に漂流物を返還した」と主張した。先に発見したのは中国海警局だとし「現場で奪い合いなどは起きていない」と説明した。同省によると、浮遊物は中国が発射したロケットの破片という。

フィリピン宇宙庁は9日、ミンドロ島沖などでロケットの残骸が複数発見されたと発表し、中国が10月31日に打ち上げた「長征5号B」だと推定していた。中国は宇宙ステーション建設へ頻繁にロケットを打ち上げており、残骸落下が事故を招く恐れが指摘される。

パグアサ島はフィリピン西部パラワン島の西に位置し、同国が実効支配する。フィリピンと中国は南シナ海で領有権を巡って対立する。フィリピンが自国の領有権を主張する海域では、2021年に多数の中国船が長期間にわたり停泊したり、フィリピン船が中国船から放水銃で妨害されたりする事案が起きた。

パラワン島には22日、フィリピン訪問中のハリス米副大統領が訪問することが予定されている。

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