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中国、マンション市場テコ入れ 住宅ローン向け利下げ

【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)は20日、住宅ローンなど中長期の貸出金利の目安となる事実上の政策金利を引き下げた。マンションの購入需要をテコ入れし、不動産開発会社の資金繰りも支える狙いがある。一方、政府は新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策を堅持する方針で、厳しい行動制限が金融緩和の効果を減殺する可能性もある。

人民銀が公表した5月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)は、中長期融資の目安となる期間5年超の金利が年4.45%だった。4月までの水準と比べ0.15%低く、過去最大の下げ幅となった。4カ月ぶりの利下げだ。

経済の悪化でマンション市場が急激に冷え込んだことへの危機感が背景にある。4月の販売面積は前年同月より42%減少し、都市封鎖(ロックダウン)に追い込まれた最大経済都市の上海市は8割超落ち込んだ。4月の住宅ローンの新規借入額が返済額を下回るほど資金需要が弱い。

人民銀と中国銀行保険監督管理委員会は15日、期間5年超のLPRを基準とする住宅ローン金利の下限も下げた。今回の利下げも踏まえると、下限金利は年4.25%まで下がる可能性がある。金利規制を緩和する前は、主要都市で年4.6%だった。

金利の低下が、住宅ローンなど不動産の資金需要を刺激するかどうかは見通せない。ゼロコロナ政策で首都の北京市などでも行動制限が厳しくなっているためだ。主要70都市の新築物件価格は2021年9月から前月比マイナスが続き、マンションの値上がり期待も薄れている。

人民銀は20日、優良企業向け貸出金利の参考となる期間1年のLPRも公表した。1年物は3.7%で、2月から据え置きが続く。

丸紅中国の鈴木貴元経済調査総監は「最近の人民元安をうけ、1年物も含めた利下げに慎重になった」と指摘する。元は対ドルで5月半ばまでの1カ月間に6%下落した。全面的な利下げが、海外投資家による中国国債の売却など資金流出を招きかねないと警戒したともみられている。

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