インド、最高額紙幣の流通停止へ 9月末までの交換推奨

【ムンバイ=花田亮輔】インド準備銀行(中央銀行)は19日、同国で最も高額な2000ルピー(約3300円)紙幣の流通を停止させると発表した。インド中銀は法定通貨として2000ルピー紙幣が「引き続き支払いに使える」と表明する一方で、国民に対して9月30日までに銀行での預け入れや交換を「推奨する」とした。
インド中銀は流通停止について良質な紙幣を普及させる一環と説明し、「ほかの額面の紙幣が国民の通貨需要を満たすのに十分である」と指摘した。2000ルピー紙幣の印刷はすでに終えており、大半が「4〜5年の推定寿命が尽きている」という。
インドでは汚職や不正蓄財への対策として16年11月に、当時最も高額だった1000ルピーと500ルピー紙幣が突如として廃止された。国民生活が混乱するなか、現金需要を満たすために2000ルピー紙幣や新たなデザインの500ルピー紙幣が発行された。
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