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中国、上期のレアアース生産枠3割拡大、米包囲網に備え

(更新)
中国はレアアースの生産枠を増やす(中国江蘇省の港でレアアースを運ぶトラック)=AP

【北京=多部田俊輔】中国政府は19日、2021年上期のレアアース(希土類)の生産枠を前年同期比3割増の8万4千トンに設定すると発表した。電気自動車(EV)などの需要増に対応、米国が進めるハイテク分野での対中包囲網に備え、輸入依存度を引き下げる狙いがありそうだ。

戦略物資であるレアアースを巡り、中国政府は生産から輸出を含めた統制強化を進めている。今回の増産決定が日米などへの輸出増につながるかは不透明だ。

工業情報化省と自然資源省が共同で19日、年前半におおむね対応する第1期生産枠をレアアースの生産企業に通知した。EVやハイテク製品などのモーターに欠かせない高性能磁石向けのジスプロシウムなど中重希土類の生産枠も2割増やした。

中国政府は16~20年の5カ年計画でレアアース生産量を年10万トンから段階的に年14万トンまで増やした。生産枠は年2回に分けて発表する仕組みで、8万4千トンは第1期として過去最高となる。通年でも過去最高の生産枠になる可能性もある。

生産枠を増やす背景には国内の旺盛な需要がある。中国政府は35年に新車販売のすべてをEVやハイブリッド車などの環境対応車にする方針。ロボットなどの生産にも力を入れており、モーターなどに使うレアアースの需要は増える見通しだ。

米国の対中包囲網を警戒したとの見方も出ている。中国メディアによると、20年の輸入量は4万7千トンで国内市場の約4分の1を占めた。輸入元はミャンマー、マレーシア、ベトナムで全体の9割以上を占める。国内の自給率を高める狙いもありそうだ。

中国政府は1月、レアアース管理条例の草案を発表した。生産から輸出を含めたサプライチェーン(供給網)全体に統制対象を広げる狙いだ。レアアースは米国企業が得意とするハイテク製品に加え、防衛産業でも使われているとされるため、米国企業を顧客に持つ日本企業が輸出停止などの措置の対象となる懸念も出ている。

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