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「政治問題化に反対」中国外務省、 WHOの批判に反論

記者会見する中国外務省の華春瑩報道局長(1月7日、北京市)=ロイター

【北京=羽田野主】中国外務省の華春瑩報道局長は19日の記者会見で、世界保健機関(WHO)の独立調査パネル(委員会)が新型コロナウイルスを巡り中国の対応を批判したことに反論した。発生当時「十分な情報がなくても早期に発見し、隔離と治療を行って感染者と死者数を抑えた」と主張した。

華氏は「新型コロナの発生源を政治問題にすることに断固として反対する。国際社会のコロナ対策の連携の助けにならない」と強調した。

大規模感染が明らかになった2020年1月時点の中国について、WHOの独立調査パネルは「新しい病原体が出てきた時は、集団感染の特定や診断法、治療法の確立などを始めなければいけない。中国は地方単位でも国単位でももっと厳格な対応を取るべきだったのは明らかだ」と指摘した。

華氏は「習近平(シー・ジンピン)国家主席は早い段階でコロナ対応で明らかになった欠点に対し公衆衛生面での対策を完全にするように指示を出していた」と話し、共産党指導部の対応に問題はなかったとの考えを示した。対応に改善の余地があるのは、米英や日本も同様だと語った。

独立調査パネルはニュージーランドのヘレン・クラーク元首相やアフリカ・リベリアのサーリーフ元大統領などをメンバーとしてコロナ拡大後に発足、各国の対応を検証している。21年5月に次回報告書を公表する予定だ。

中国外務省はトランプ米政権が中国のコロナ対応を批判する際には「中国に責任を押しつけるな」などと激しく反発しているが、今回は比較的抑制した発言が目立った。独立調査パネルとは別に、WHO調査団が中国入りしており、刺激しないように配慮している可能性もある。

WHOの調査団は1月14日、新型コロナが中国で最初に確認された湖北省武漢市に入った。国際調査団による同市での本格的な調査は初めて。

調査団の中国入りを巡っては当初1月初旬の予定だったが、中国側が土壇場で入国を拒み、WHOのテドロス事務局長が一時、失望を口にするトラブルがあった。中国とWHOは人や資金面のつながりから「蜜月」の関係にあるとされているだけに、関係国の関心を集めた。

調査団は日本の前田健・国立感染症研究所獣医科学部長を含む、欧米やアジアの専門家10人程度で構成している。調査団は隔離期間の終了後、武漢で最初に集団感染が発覚した「華南海鮮市場」の現地調査や、病院や研究所関係者への聞き取り調査を2週間かけて行う予定だ。

習指導部は新型コロナを巡る中国のイメージ悪化を払拭しようと王毅(ワン・イー)国務委員兼外相を1月にアフリカ5カ国や東南アジア4カ国に派遣した。「ワクチン外交」を展開している。

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