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米「対話用意」もイラン「制裁解除が先決」 核合意修復で

イランは「制裁解除が先決」との立場をくずさない(ロウハニ大統領)=ロイター

【ドバイ=岐部秀光、ワシントン=中村亮】ブリンケン米国務長官は18日、オンライン形式で英仏独の外相と協議し、イラン核合意への復帰について「イランと協議の用意がある」との考えを示した。イランは「米国による制裁解除が先決」との立場をくずしておらず、合意修復への道筋はみえない。

4カ国の共同声明によると、ブリンケン氏はイランが核合意の義務を再び果たせば米国がイランへの制裁を解除すると改めて説明した。一方で「そうした目標に向けてイランと協議の用意がある」と指摘した。共同声明は、イランが予告している国際原子力機関(IAEA)の「追加議定書」の履行停止を「危険な決定」と指摘した。

イランのザリフ外相は共同声明について「我々の対応は、英独仏と米の違反を受けたものだ。影響を恐れるなら原因を取り除け」と指摘した。イランは未申告の核施設への抜き打ち査察などIAEAのイランでの活動を制限するかまえだ。IAEAのグロッシ事務局長は20日、イラン首都テヘランを訪れ、イランの原子力当局者らと会談する予定。

イランのハメネイ最高指導者は17日の演説で「多くの言葉や約束を耳にしたが、守られることはなかった。行動こそが重要だ」と述べた。「制裁解除が先決」という立場はイランにとって譲れない一線になっている。

バイデン政権はイラン国連代表部の外交官に講じていた移動制限措置を緩和し、対話の環境整備を急ぐ。イランを後ろ盾とするイエメンのイスラム教シーア派武装勢力フーシのテロ組織指定を解除するなど、イランに対する歩み寄りのシグナルを発している。

米国務省高官は18日、記者団に対して「片方が自主的に措置を講じることを前提に問題を解決していくことはできない」と指摘した。相互不信は根強く、互いに相手の要求を段階的に実現していくべきだとの考えを示唆した。核合意参加国の英仏独やロシア、中国を交えた多国間協議を欧州連合(EU)が主催すれば米国は参加する方針だ。

核合意の義務から逸脱を重ねるイランをつなぎとめようと、欧州首脳も外交を活発にしている。メルケル独首相やミシェルEU大統領が今週、ロウハニ大統領と電話協議した。イランメディアによるとロウハニ師は17日のメルケル氏との電話で「核合意の実効性を欧州が示す必要がある」と述べた。EUが核合意維持のために提案したドル制裁回避の仕組みはほとんど機能していない。

米イランの対話実現へのハードルは高い。イラン国内では、反米の保守強硬派が勢いを増す。6月の大統領選でも強硬派候補が有利な戦いを展開するとみられている。揺さぶりを目的としたイランの挑発的な行動も、米議会で反発を強めた。

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