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北朝鮮、新型SLBM発射か  日米韓に攻撃力誇示

(更新)

【ソウル=恩地洋介】北朝鮮が19日、日本海に向けて弾道ミサイルを発射した。潜水艦基地のある東部・新浦付近の海上から撃っており、韓国軍は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と推定した。新たに開発した小型SLBMの可能性が指摘されている。日米韓への攻撃能力向上を誇示する狙いとみられる。

SLBMは海中を移動して発射するため、位置の特定や探知がされにくいのが最大の特長だ。韓国軍によると、北朝鮮は19日午前10時17分ごろ、弾道ミサイル1発を発射した。飛行距離は590キロメートル、高度は60キロメートルだった。日本政府は2発撃ったとの見解で、1発はSLBMの可能性が高く、もう1発については分析中だという。SLBMなら2019年10月に水中から「北極星3」を発射して以来となる。

発射地点の新浦には造船所や潜水艦の基地がある。北朝鮮は新型潜水艦を建造中で、米韓当局はかねてSLBM発射の兆候を捕捉していた。

北朝鮮は20年10月と21年1月の軍事パレードでそれぞれ新型のSLBMを公開した。今月11日に開かれた兵器展覧会では、小型のSLBMを展示しており、いずれかを試験発射した可能性がある。

隠密性の高い潜水艦から発射するSLBMを開発する狙いは、敵の核攻撃に反撃する「セカンドストライク」の能力を得ることだ。ミサイルの発射技術に加え、北朝鮮が開発を進める新型潜水艦の性能も周辺国への脅威の度合いを左右する。

9月には韓国が潜水艦からのSLBM発射実験に成功している。金正恩(キム・ジョンウン)総書記は韓国の軍事増強に強い警戒感を示しており、韓国に対抗する意図もありそうだ。米インド太平洋軍は19日に声明を発表し「北朝鮮の行動を非難する。不安定化を招く行為を慎むべきだ」と求めた。

発射のタイミングからは、周辺国をけん制する目的もうかがえる。米時間の19日には、日本の船越健裕アジア大洋州局長を含む日米韓3カ国の高官がワシントンで北朝鮮問題を協議する。ミサイル発射を受け、船越氏は米国のソン・キム北朝鮮担当特使、韓国外務省の魯圭悳(ノ・ギュドク)朝鮮半島平和交渉本部長とそれぞれ電話で連携を確認した。

訪韓している米国のヘインズ国家情報長官と韓国の朴智元(パク・チウォン)国家情報院長、日本の滝沢裕昭内閣情報官もこの日、ソウルで協議に臨んだ。

一方、北朝鮮の対南宣伝サイト「我が民族同士」は19日、衆院選公示を迎えた岸田政権を「岸田一味」などと呼び歴史問題で非難する記事を掲載した。北朝鮮は16年6月の参院選公示日にも弾道ミサイルを発射したことがある。

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