インドネシアの高速鉄道工事現場で2人死亡 中国が主導

【ジャカルタ=地曳航也】インドネシア運輸省は19日、中国が計画を主導する高速鉄道の工事現場で作業用の列車が脱線事故を起こしたと発表した。事故があったのは18日で、2人が死亡し、4人が重軽傷を負った。事業主体のインドネシア中国高速鉄道社(KCIC)は2023年6月の開業に向けたスケジュールに影響がないとしている。
死亡した2人は中国人技術者だとの現地報道もある。
KCICによると、事故現場は首都ジャカルタ近郊の西ジャワ州西バンドン県で、作業員の移動やレールの敷設に利用する列車が脱線した。SNS(交流サイト)で事故の写真が拡散した。中国から輸入した高速鉄道の車両に損傷はない。
高速鉄道はジャカルタ―バンドン間の142キロメートルで計画。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席とインドネシアのジョコ大統領は11月、オンラインで高速鉄道の試運転を視察した。土地収用の難航や新型コロナウイルスの感染拡大で工事は遅れがちで、開業予定日は延期を繰り返してきた。
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