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中国鉄鋼大手の鞍鋼と本鋼が統合、世界3位に

中国鉄鋼大手、鞍鋼集団グループの製鉄所(2019年7月、遼寧省営口市)

【大連=渡辺伸】中国鉄鋼4位の鞍鋼集団と9位の本鋼集団が経営統合を決めた。現地報道によると、粗鋼生産量で中国2位、世界3位となる。中国政府は鋼材市況の安定のためにも過剰能力の削減を求めており、統合により設備の統廃合にも対応しやすくする。

本鋼集団グループの上場会社が統合計画を発表した。発表資料で「統合はまだ計画段階で、関係部門の承認が今後必要」としている。具体的な統合時期や形態は不明だ。

世界鉄鋼協会などのまとめでは、鞍鋼の2019年の粗鋼生産量は3920万トンと中国4位で、世界7位。本鋼は1618万トンで中国9位、世界19位だった。国営の新華社通信によると、鞍鋼は粗鋼年産能力を25年に7000万トンに高める目標を掲げており、一層の再編も検討する。

中国の鉄鋼業界では多くのメーカーが乱立し、中国政府は再編を通じて生産能力を削減させる方針を打ち出している。鉄鋼メーカーは二酸化炭素(CO2)排出量の削減にも政府から迫られている。統合により高炉などを集約すれば、脱炭素にも対応しやすくなる。

鞍鋼と本鋼は05年にも経営統合して鞍本鋼鉄集団を設立したが、連携が進まずに解消した経緯がある。「のみ込まれる側の本鋼には鞍鋼へのアレルギーがあるようだ」(遼寧省の鉄鋼関係者)

鞍鋼は東北部の遼寧省鞍山市、本鋼は同省本渓市に拠点を構え、それぞれ地元の重要企業。「能力削減やリストラが進むかは不明」(鉄鋼関係者)との声も出ている。

中国の20年の粗鋼生産量は前年比5.2%増の10億5300万トンで、過去最高だった。新型コロナウイルスを抑えこみ、自動車などの製造業や建設向けが好調だった。ただ政府は過剰生産による市況悪化を懸念しており、21年の生産量を前年と比べ減らす方針も示している。

世界鉄鋼協会は21年の世界の鋼材需要を前年比5.8%増の18億7400万トンと予測する。そのうち最大消費国の中国は前年比3.0%増の10億2490万トン。政府主導によるインフラ建設のほか、自動車などの製造業が好調で、堅調な需要が続く見通しだ。

鞍鋼集団の20年の純利益は約40億元(約660億円)。日本にも拠点をもち、鋼材を輸出している。

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