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ミャンマー、民間5紙休刊 国軍の情報統制強まる

ミャンマーでは新聞発行の休止が相次ぐ=AP

【ヤンゴン=新田裕一】国軍のクーデターで混乱が続くミャンマーで、主要な5つの民間日刊紙の発行が17日までに止まった。国軍の情報統制強化に加えて、治安部隊と抗議デモの衝突激化で、配達の安全などを確保できなくなったためだ。民主化の象徴だった民間新聞社による日刊紙発行が途絶え、国軍以外から市民らが情報を得る手段が細りつつある。

16日付を最後に発行を休止したのは「スタンダードタイム・デイリー」。発行会社がフェイスブックに掲載した声明で「交通状況がよくなればなるべく早く再開する」と説明した。最大都市ヤンゴンでは国軍が一部地域に戒厳令を布告して取り締まりを強化。デモ隊も市内各所にバリケードを設けて交通を規制しており、配達が困難になっているという。

大手紙「セブンデイ」は、国軍から8日に報道機関の免許を剥奪され、新聞発行を含む報道活動の停止に追い込まれた。「ミャンマー・タイムズ」は2月下旬、3カ月間の休刊を発表した。国軍の報道統制に従う姿勢を示した経営陣に、所属記者が反発して多数が辞職したためだ。

これら3社のほかに主要紙2社も新聞発行を休止している。一部はウェブサイトやフェイスブックを通じてニュースの配信を続けている。

2011年の民政移管以降、ミャンマー政府は報道の事前検閲を廃止し、民間の新聞社による日刊紙発行も解禁した。最大都市ヤンゴンに住む元記者の男性は「軍事政権が始まった1988年以来、25年間にわたって国営紙しかなかった。その時代に逆戻りしつつある」と話した。

多くの独立系メディアはウェブサイトなどを通じて報道を続けている。ただ国軍は携帯通信回線によるインターネット接続の遮断を15日から夜間だけでなく、日中にも拡大した。市民は最新の情報を入手しづらくなっており、「電話で連絡を取り合うなどして状況を把握している」(地元記者)という。

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ミャンマー国軍は2021年2月1日、全土に非常事態を宣言し、国家の全権を掌握したと表明しました。 アウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆したクーデター。なぜ起きたのでしょうか。 最新ニュースはこちら。

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