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台湾「主権は譲歩しない」 習近平氏の党大会発言に反発

【台北=龍元秀明、ワシントン=坂口幸裕】中国共産党大会で習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が台湾統一をめぐり「武力行使の放棄を約束しない」と語ったことを受け、台湾は反発を強めている。台湾総統府の張惇涵・報道官は16日「台湾は主権について譲歩せず、民主主義・自由について妥協しない」と述べた。

習氏は16日の活動報告で、台湾統一について「必ず実現しなければならないし、実現できる」と強調した。さらに「台湾問題の解決は中国人自らのこと。中国人が決める」と述べ、米国の介入を強くけん制した。

これを受け、台湾で対中国政策を所管する大陸委員会は16日「中国は武力による威嚇をやめ、主権や民主主義・自由を守るという台湾人の意思を尊重せよ」と強く求めた。

17日付の台湾主要紙も習氏の発言を1面で詳報した。聯合報は「武力行使の放棄を約束しない」、中国時報は「平和統一の見通しを得るために最大限の努力をする」との発言を大きく報じた。自由時報は「(中国が主張する)一国二制度を断固拒否する」との台湾側の主張を大きく伝えた。

一方、中台など国際問題に詳しい台湾師範大学の范世平教授は「習氏の台湾関連の発言にこれまでと大きな違いはない。中国の経済成長は鈍化しており、経済関係を通じて(これまでのように)台湾政治を動かすことも難しくなっている」と分析した。

台湾の市民の間でも「中国側の主張はいつも同じで、特別な思いはない。台湾の未来は台湾人自身が決める」(51歳男性)と冷静な受け止めが広がる。

台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は10月10日、中華民国の建国記念日にあたる「双十節」に合わせた演説で「台湾の主権や民主・自由の尊重が前提」としたうえで、中国との軍事衝突は「選択肢にない」と述べていた。

米国では、ジャーマン・マーシャル財団の中国専門家、ボニー・グレイザー氏が習氏の発言に関して、外国勢力が台湾問題に干渉しないよう強調しているものの「より緊急性を高める新たなシグナルはない」との見方を示した。自身のツイッターで、習氏が2019年1月に実施した台湾問題に関する演説の内容と一致しており、習氏が国家主席に就く以前から外国勢力による介入に反対してきたとも指摘した。

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