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シー、最終赤字470億円 4~6月 売上高は2.6倍に

【シンガポール=中野貴司】シンガポールのシーが17日発表した2021年4~6月期決算は、最終損益が4億3000万ドル(約470億円)の赤字だった。主力のゲームとネット通販事業がともに好調で、売上高は22億8000万ドルと前年同期の2.6倍になった。東南アジアや南米でのシェア拡大を優先して多額の広告費用を投じており、今後も赤字が続く公算が大きい。

4~6月期は1~3月期に比べ、利用者数や取扱高の伸びが目立った。有料アイテムなどにお金を使うゲーム事業の利用者数は9220万人と、1~3月期から1240万人増えた。1~3月期は670万人の増加で、利用者の裾野が再び広がっている。ネット通販事業「ショッピー」の流通総額(GMV)の前四半期比の伸び率も19%に達し、1~3月期の6%を大きく上回った。

背景には新型コロナウイルス下で東南アジアのデジタル化が加速していることがある。4~6月期は域内で感染が広がり、個人消費を下押しする要因となったものの、ネットゲームや通販の需要は堅調でシーの売上高を押し上げた。

東南アジアに続く第2の成長市場と位置づける南米でも事業を急拡大している。米調査会社のアップアニーによると、21年に入りショッピーのダウンロード件数はブラジルで首位になった。2月のメキシコに続き、6月にチリとコロンビアでもネット通販市場に参入するなど、積極的な投資を続けている。

一方、利益面では大幅な赤字が続く。広告費用がかさむネット通販に加え、電子マネーなどの金融事業が足を引っ張っており、ゲーム事業の黒字を打ち消している。より事業の実態を反映する調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前損益)ベースでは20年4~6月期以降、黒字に転換していたが、4~6月期は再び赤字に転落した。

フォレスト・リー会長兼グループ最高経営責任者(CEO)は17日の電話会見で「マレーシアのネット通販事業のEBITDAが台湾に続き、黒字に転換した」と明らかにした。台湾で新たなゲームを投入するなど、人気ゲーム「フリーファイア」に続く収益源を育てようともしている。

7~9月期以降も売上高の拡大ベースを維持することが、投資家の期待をつなぎ留める必要条件となる。

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