タリバンと意思疎通、中国外務省

【北京=羽田野主】中国外務省の華春瑩報道局長は16日の記者会見で、アフガニスタン情勢について「中国はタリバンと意思疎通を続け、アフガン問題の政治的解決を推進するために建設的な役割を果たしてきた」と強調した。タリバンとのパイプを活用して影響力を確保していく狙いとみられる。
華氏は「タリバンは中国と良好な関係を発展させることを希望している。中国がアフガンの再建と発展に参加することも望んでいる」と指摘した。タリバンが中国の懸念するテロ対策を徹底するように期待を表明した。
アフガンの首都カブールにある中国大使館は正常に機能をしていると説明した。一方でアフガン駐在の中国人の多くはすでに帰国したという。
中国はタリバンがアフガン全土を掌握する事態を見越して関係の強化に動いていた。7月28日に中国・天津で王毅(ワン・イー)国務委員兼外相はタリバン幹部のバラダル師と会談した。「アフガンの和平と和解、復興の過程で重要な役割を発揮してほしい」と伝えた。