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「ミャンマーは柔軟性を」ASEAN外相会議で議長声明

(更新)

【ヤンゴン=新田裕一】東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国ブルネイは16日、ミャンマー情勢を巡りオンラインで15日に開かれた外相会議の議長声明を公表した。26日から開かれる首脳会議には「事務レベルを招く」とした。ASEANが任命した特使の訪問実現に向け、ミャンマーは「柔軟性をもって対応する必要がある」とも強調した。

2月にクーデターを起こした国軍のミン・アウン・フライン総司令官の出席は認めない。外相会議では、クーデターで拘束された民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏や、国軍に反対する民主派勢力が組織した「挙国一致政府(NUG)」との特使の面会を認めないとする国軍の立場について「注意深く説明を聞いた」とした。

ミャンマー問題でASEAN特使を務めるブルネイのエルワン第2外相は当初、11~14日にかけてミャンマーを訪問する計画だったが、国軍側がスー・チー氏らとの面会を拒否。エルワン氏も国軍側が示した妥協案に応じず、決裂した。

外相会議では首脳会議にミン・アウン・フライン氏だけではなく、国軍が外相に任命したワナ・マウン・ルウィン氏など、事前に「妥協案」としてとりざたされていた国軍幹部の出席も認めなかった。

誰を招待するかを巡っては外相会議では合意に達しなかったが、「ミャンマーが国内問題に対応するための猶予を与えるため」に、今回は「事務レベルを招くことにした」としている。外交筋によると、外交官出身の外務次官が出席するとみられる。

ミャンマー国軍のゾー・ミン・トゥン報道官は16日、日本経済新聞の取材に対し、外相会議の判断について「ASEANが守ってきた(内政不干渉などの)原則が、外部の圧力により損なわれた」と述べた。

ASEANは従来、「内政不干渉」や「全会一致」を原則に掲げ、域内で問題が起きても、友好的な姿勢での解決を模索してきた。だが4月の首脳会議でミン・アウン・フライン氏も出席して確認した5項目の合意事項が半年たっても一向に守られていないと判断し、ミャンマー国軍に対して強い姿勢を示したとみられる。5項目の合意には、特使の派遣のほか、暴力の即時停止などが含まれる。

シンガポール外務省は16日、「首脳会議の合意がほとんど実行されておらず、ASEANへの信頼を維持するためには、難しいが必要な決断だった」とコメントした。

外相会議は15日夕からオンラインで開かれ、ミャンマーの外相としてワナ・マウン・ルウィン氏も出席した。

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ミャンマー国軍は2021年2月1日、全土に非常事態を宣言し、国家の全権を掌握したと表明しました。 アウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆したクーデター。なぜ起きたのでしょうか。 最新ニュースはこちら。

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