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日韓首脳、懸案でかみ合わず 初の電話協議 

文氏は対面会談を希望

【ソウル=恩地洋介】岸田文雄首相と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日夜、初めての電話協議に臨んだが、日本企業の資産現金化が迫る元徴用工問題はすれ違いぶりが際だった。35分ほどのやりとりはかみ合わず、文氏は対面での首脳会談を呼びかけたが、岸田氏は明確な回答を避けた。

岸田氏は元徴用工問題に関し、1965年の日韓請求権協定を踏まえ「適切な対応を強く求める」と要請した。韓国大統領府によると、文氏は「請求権協定の適用範囲を巡る法的解釈に違いがある問題だ。両国で外交的解決を模索するのが望ましい」と返答した。

韓国地裁は三菱重工業訴訟で、原告が差し押さえた同社の商標権と特許権の売却命令を決定している。三菱重工は即時抗告したが、司法手続きが進めば数カ月以内に現金化される可能性がある。

岸田氏はソウル中央地裁が日本政府に賠償を命じた慰安婦訴訟でも、最終解決をうたった2015年日韓合意の順守を要請。「国際的な約束、国と国との約束、条約はしっかり守られないといけない」と指摘した。

文氏はこれに「被害者が納得しながら、外交関係に支障を来さない解決を模索することが何より重要だ」と答えた。岸田氏が15年当時に安倍政権の外相として合意に携わった事実は韓国でもよく知られており、一定の配慮は示した格好だ。

文氏は今年1月の記者会見で日韓合意が「政府間の公式合意」だと言及し有効性を認めた。ただ、原告は日本政府の賠償や謝罪を強く要求しており、韓国政府は対応策を見いだせていない。

文氏は電話協議で関係改善への意欲を示し「虚心坦懐(たんかい)に話をしたい」と対面での首脳会談を提案した。岸田氏は協議後、記者団に「意思疎通はしっかり続ける。対面での首脳会談は今のところ何も決まっていない」と述べるにとどめた。

文氏は7月に菅義偉前首相との対面会談を望み、東京五輪の開会式にあわせた来日を検討したが、当局間で話がまとまらず見送られた。

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