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ミャンマー国軍トップ排除 下旬のASEAN首脳会議

緊急外相会議で最終調整

(更新)

【ヤンゴン=新田裕一】東南アジア諸国連合(ASEAN)は26日から3日間開く首脳会議と関連の会議に、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官を招かない方針を固めた。15日の緊急外相会議で最終調整した。ミャンマー駐在の複数の外交関係者が明かした。ASEANの特使を国軍側が受け入れず、マレーシアなど一部の加盟国が反発していた。

国軍は2月のクーデターでミャンマーの全権を掌握。同国が加わるASEANのほかの9カ国は国軍側に4月、特使の受け入れ、市民への暴力停止など5点を求めたが、多くが守られていないと判断した。国際社会におけるミャンマーの孤立が一段と深まりそうだ。

15日の外相会議はオンライン形式。インドネシアのルトノ外相は同日「ミャンマーが民主体制に戻るまで、政治レベルの代表の首脳会議参加を認めるべきでないと主張した」とツイートした。ミャンマー国軍が外相に任命したワナ・マウン・ルウィン氏も出席した。

ロイター通信は15日、ASEANが政治から遠い人物をミャンマー代表として招くと報じた。外交筋によると、ミャンマー外務省高官の出席を認める方向だ。

国軍はクーデターで、事実上の政府トップだった民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏らを拘束した。ASEANは議長国ブルネイのエルワン第2外相を特使として14日までミャンマーに派遣する方向で国軍側と調整したが、決裂した。

ミャンマー外務省は14日、訪問が実現しなかった理由として、特使が「特定の個人」との面会にこだわったためだと説明した。特使がスー・チー氏との面会を強く求めたとみられる。

米国、欧州連合(EU)など9カ国・地域は15日の共同声明で特使について「全ての関係者との面会を含め、訪問の狙いを支援する」と表明し、国軍側に受け入れを求めた。

関係者によると、国軍は特使にスー・チー氏を支えた副大統領、下院議長、同氏が率いた政党、国民民主連盟(NLD)の幹部との面会は容認していた。

ミャンマーへの対応はASEANの加盟国間で違いがある。マレーシアのサイフディン外相は15日の記者会見で、エルワン氏が18日からミャンマーを訪問する案があり、「(15日の外相会議で)詳細に検討する」と述べた。「(ミャンマーとの関係で)真に進展があると判断できなければ、(ミン・アウン・フライン氏が)首脳会議に参加することに賛成できない」と強調した。

タイ外務省の報道官は15日「タイ政府は特使の(ミャンマーへの)早期訪問が実現し、訪問中あるいはその後に、関係者と面会できることを望む」とコメントした。特使の訪問が「(ミャンマー側との)信頼醸成の第一歩になる」と指摘した。

ASEANの首脳らは4月、ミン・アウン・フライン氏をジャカルタに呼び、①暴力の即時停止②国軍と民主派の対話開始③ASEAN特使のミャンマー派遣④ミャンマーでの特使と関係者の面会容認⑤ASEANによるミャンマーへの人道支援の5点の受け入れを求めた。ASEAN加盟国の一部は、国軍側がこれらの内容を実現していないと認識しているとみられ、態度を硬化させている。

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ミャンマー国軍は2021年2月1日、全土に非常事態を宣言し、国家の全権を掌握したと表明しました。 アウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆したクーデター。なぜ起きたのでしょうか。 最新ニュースはこちら。

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