/

中国、独禁法順守を一斉指導 アリババなどネット大手に

中国当局は独禁法違反でアリババに過去最大の制裁金を科した=ロイター

【上海=松田直樹】中国の規制当局は13日、アリババ集団や騰訊控股(テンセント)などネット大手34社の担当者を集めて会議を開き、独占禁止法などの法律を順守するよう指導した。10日にはアリババに独禁法違反で過去最大となる3000億円の罰金を科しており、ネット企業全体への圧力を強める姿勢が鮮明となっている。

独禁法を管轄する国家市場監督管理総局によると、会議には動画投稿アプリのTikTok(ティックトック)を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)やネット検索大手の百度(バイドゥ)、出前アプリの美団、配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)など34社が出席。中国でネットサービスを手掛ける大半の大手企業が対象となった。

会議で当局の担当者は「アリババの案件を教訓とし、秩序のあるプラットフォーム経済を構築していくべきだ」と強調した。アリババはライバル企業と取引をしないよう同社のネット通販の出店企業に圧力をかける行為を繰り返してきた。「二者択一」と呼ばれる行為で、当局は独禁法違反と認定し、アリババに巨額の制裁金を科した。

会議では独禁法などの法律を順守しなければ重大な処罰が下されると警告し、独占行為をしないよう改めて指導した。さらに、法律を順守するという内容の「承諾書」を1カ月以内に提出することも各社に求めた。

中国当局は今年に入り、独禁法違反などでテンセントや美団などに対しても罰金処分を相次いで公表している。金額はアリババに比べれば少額にとどまるが、ネット企業全体への圧力を日に日に強めている。13日の香港市場で美団株は7%強下げた。規制の影響を警戒されたとみられる。

金融当局も12日にはアリババ傘下の金融会社アント・グループに対し3度目の聴取に踏み切っている。アント・グループを金融持ち株会社に転換し、全ての金融事業を当局の監督下に置くよう定め、実施を求めた。

中国のネット業界を黎明(れいめい)期から支えてきたアリババやテンセントだが、近年はその存在が中小零細企業の利益を圧迫したり、淘汰したりする要因となっていた。市場での影響力を拡大し続けてきたネット企業に対して、習近平(シー・ジンピン)指導部は厳しい視線を向ける。

習氏は3月に開かれた会議で「プラットフォーム経済は重要な時期を迎えている。健全に発展させるには現在抱えている問題を解決させなければならない」と強調していた。中国共産党は5年に1度開き、人事を刷新する党大会を22年秋に控えている。盤石の体制作りを進めるため、ネット企業への統制強化が当面は続きそうだ。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン