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中国実質成長率0.4%に失速 4~6月、ゼロコロナ打撃

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【北京=川手伊織】中国国家統計局が15日発表した2022年4~6月期の国内総生産(GDP)は、物価の変動を調整した実質で前年同期比0.4%増えた。新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策で経済活動が滞り、1~3月の4.8%増から失速した。景気は6月から持ち直しているが、政府が22年の成長率目標とする「5.5%前後」の達成は厳しい。

日本経済新聞社と日経QUICKニュースが共同で実施した市場調査の平均(1.1%増)を下回った。

季節要因をならした前期比での伸びをみると、2.6%減となった。先進国のように前期比の伸びを年率換算した成長率は10.0%程度のマイナスとなる。前期比がマイナスになるのは、新型コロナの打撃を初めて受けた20年1~3月以来となる。

景気の実感に近い名目GDPは前年同期と比べて3.9%増えた。地域別では、新型コロナ対応でロックダウン(都市封鎖)を実施した上海市の実質成長率は13.7%のマイナスだった。行動規制を強めた北京市も前年同期を2.9%下回った。

15日はGDPと同時に他の統計も公表した。

1~6月の工業生産は前年同期比3.4%増にとどまり、1~3月の同6.5%増から鈍化した。最大経済都市の上海市の封鎖で物流が混乱した。自動車の生産量が減少に転じ、パソコンはマイナス幅が広がった。

工場の建設などを示す固定資産投資は1~6月に同6.1%増えた。1~3月の9.3%増と比べて伸びが縮まった。1~6月の不動産開発投資は5.4%減少した。販売面積の減少率が22.2%に拡大し、マンション市場の低迷が長引いている。

外需は経済成長率を押し上げる要因となった。輸出から輸入を差し引いた4~6月の貿易黒字は前年同期を7割上回った。輸出入の増加率はいずれも1~3月より縮小したが、ゼロコロナ政策による内需の停滞で輸入にブレーキがかかり、貿易黒字は拡大した。

百貨店、スーパーの売り上げやインターネット販売を合計した社会消費品小売総額(小売売上高)は1~6月、0.7%減った。1~3月は3.3%増だった。厳しい行動規制で接触型消費が打撃をうけ、全体の1割を占める飲食店の収入は大幅に減少した。

経済の急失速で雇用が悪化した。1~6月の都市部の新規雇用は654万人だった。前年同期を6%下回った。1人当たり可処分所得の伸びは3.0%と、1~3月の5.1%から鈍化した。

1~6月の実質GDP増加率は2.5%だった。上海市が6月1日に封鎖を解除し、直近の経済は企業部門を中心に持ち直しつつある。22年後半は地方政府のインフラ投資が成長を押し上げるとみられる。それでも中国政府が22年通年の成長目標として掲げる「5.5%前後」の達成は難しいとの見方が多い。

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