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ミャンマー正月、市民は祝賀拒否「祝う気持ちなれない」

13日、最大都市ヤンゴンの中心部は例年のティンジャンと比べ閑散としていた

【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーは13日、「ティンジャン(ミャンマー正月)」の1週間の連休が始まった。クーデターで全権を掌握した国軍が市民に対する弾圧を強めるなか、市民は祝賀行事をボイコットした。例年は人々が互いに水をかけあったり歌や踊りを披露したりして祝うが、最大都市ヤンゴンは祝祭ムードからはほど遠い息苦しさに包まれている。

若者らはSNS(交流サイト)を通じ、国軍への抗議デモで犠牲となった人々を弔うため、伝統的なティンジャンの祝賀行事を控えるよう呼びかけた。多くの人が使う携帯電話のインターネット接続が遮断されているため、紙のチラシでも同様の呼びかけが広がった。

民間団体の政治犯支援協会(AAPP)によると、治安部隊の銃撃などで12日までに710人が死亡した。会社員の男性(24)は日本経済新聞の電話取材に「この悲惨な状況のなかで正月を楽しく祝う気持ちにはなれない。今年は家にとどまる予定だ」と語った。

ヤンゴンでは13日、表通りに出て人々が水をかけ合う様子はほとんどみられなかった。中心部の市庁舎前には例年、公設の大型ステージが設けられ、通りを行く人々や乗用車に盛大に水を噴射するが、今年はデモを鎮圧するための治安部隊の放水車が待機。警察や兵士を乗せた治安部隊の車両も市内を巡回していた。

保健・スポーツ省は10日、ヤンゴンなどに出していた新型コロナウイルスの感染対策での自宅待機令を解除。参加者に一定の間隔をあけさせるなど祝賀行事を巡るガイドラインを出していた。ティンジャンの祝賀は2020年もコロナ対策で中止となっており、国軍は「正常化」を狙ったとみられるが、不発に終わった格好だ。

ミャンマー暦は古代から使われてきた暦法で、4月中旬が新年の起点となる。ティンジャンは正月を前に仏像などを洗い清める伝統行事だったが、一年で最も暑い季節のため、人々が盛大に水を掛け合う風習が定着した。

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ミャンマー国軍は2021年2月1日、全土に非常事態を宣言し、国家の全権を掌握したと表明しました。 アウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆したクーデター。なぜ起きたのでしょうか。 最新ニュースはこちら。

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