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フィリピン与党、パッキャオ議員追放も 派閥争い激化

与党党首だったはずのパッキャオ上院議員には、党追放の可能性も=ロイター

【マニラ=志賀優一】ドゥテルテ大統領が議長を務めるフィリピンの与党PDPラバンで、党内の分裂が進んでいる。同党内では13日、国民の人気が高くボクシング界の英雄であるパッキャオ上院議員を党から追放すべきだとの声明が出た。パッキャオ氏は本来同党の党首で、来年の大統領選出馬にも意欲を持つとされている。選挙戦や候補者争いを控え党内の派閥争いが激しさを増す。

PDPラバン内で、ドゥテルテ氏に近いクシ・エネルギー相が主導する派閥側が13日、「パッキャオ氏が自身を党追放に追い込んだ」とする声明を発表した。同党に所属しながら地方政党にも籍を置いていることが党の規約に違反しており、PDPラバンから追放すべきだとしている。

パッキャオ氏は21日にボクシングの試合を控え米国に滞在しており、フィリピンに不在のなか声明が出された。パッキャオ氏側は「今に至るまで地方政党のメンバーであるドゥテルテ大統領と同じ状況だ」と批判。正式にパッキャオ氏の意見を聞いたうえで追放するかが決まる見通しだ。

パッキャオ氏は、同党のドゥテルテ氏やクシ氏との対立が鮮明だ。ドゥテルテ政権での政府の汚職や不正を指摘し、7月上旬にはパッキャオ氏が主導する形で対立するクシ氏らを同党から追放すると公表していた。

一方で対抗勢力は、本来党首のはずのパッキャオ氏はあくまで党首「代理」だと主張。クシ氏を追放する手続きも進んでいないと説明し、パッキャオ氏不在のなか7月17日にドゥテルテ氏も参加した会合でクシ氏を新しい党首に選出することを決めた。派閥により党首が異なる混乱が生じている。

派閥闘争が激しくなる背景にあるのが、2022年5月に控える大統領選だ。先だって21年10月から立候補に向けた手続きが始まる。パッキャオ氏は大統領選への出馬に意欲を示しているとされている。選挙戦では出身地の支持が得やすく、国民から人気が高いパッキャオ氏が出馬すれば出身地の南部から支持を得ることが濃厚だ。

ただドゥテルテ氏も22年の次期選挙戦で長女のサラ・ドゥテルテ南部ダバオ市長を大統領の候補に据え、自身は副大統領選に出馬する観測が出ている。フィリピンでは大統領の再選が禁じられているためだ。ドゥテルテ氏の地盤も同じく南部のため、パッキャオ氏を警戒しているとの向きもある。

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