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韓国新政権、米重視の布陣 外相に知日派の朴振氏

(更新)

【ソウル=甲原潤之介】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領は13日、5月に発足する新政権の外相に次期与党「国民の力」の国会議員、朴振(パク・チン)氏を充てると発表した。米国との同盟を重視し、知日派でもある。国防相など他の要職にも米国通が並ぶ。北朝鮮問題などで日米と足並みをそろえる局面が増えそうだ。

尹氏は13日の記者会見で新たに8人の閣僚候補者を紹介した。外相候補の朴氏について「豊富な経験を基盤に膠着状態に陥っている韓国外交を正常化し、韓国が国際社会で責任を果たすグローバル国家に生まれ変わるのに貢献するだろう」と説明した。

朴氏は外務省出身で、1990年代に金泳三(キム・ヨンサム)大統領の秘書官として通訳を務めた。議員選出後は外交通商統一委員長などを歴任し、外交に精通する国会議員の一人とされる。

特に米国での人脈が広い。議員外交の枠組み「韓米議会外交フォーラム」の会長を務める。今月上旬には尹氏の特使団の団長としてワシントンを訪問し、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)ら米高官と面会した。2008年の李明博(イ・ミョンバク)政権発足時には政権移行チームに加わった。当時米上院外交委員長を務めたバイデン米大統領とも単独で会談したという。

東京に留学経験があり、日本にも人脈を持つ。08年当時の日本経済新聞のインタビューでは「成熟した韓日関係を構築するため日本に歴史問題で謝罪しろ、反省しろ、と求めない」と話し、日韓関係の強化に意欲を示している。

対北朝鮮では「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)」をめざす姿勢を示している。「朝鮮半島の非核化」を掲げ、北朝鮮との融和を重視した文在寅(ムン・ジェイン)政権の路線を転換するとみられる。

朴氏以外にも新政権は対米重視派の起用が目立つ。軍事を担う国防相に内定した陸軍出身の李鐘燮(イ・ジョンソプ)氏は米国の大学で米韓同盟や国際政治を研究し博士号を取得した。軍のなかで米国との防衛力強化策を担当してきた専門人材だ。

尹氏は「韓米の連合防衛の推進担当を務め、韓米同盟の発展に大きく貢献した」と李氏を評価する。

首相に指名した韓悳洙(ハン・ドクス)氏も米国通の一人だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の首相だった07~08年に米韓自由貿易協定(FTA)の締結推進に取り組んだ。その後の李明博政権では駐米大使に就いた。

一方、北朝鮮との対話を担う統一相には検事出身の重鎮議員、権寧世(クォン・ヨンセ)氏を選んだ。13~15年に駐中国大使を務めた経歴を持つ中国通だ。米国重視の陣を敷きながらも、中国や北朝鮮と決定的な対立を避けるため対話の余地を残す人事とも受け取れる。

首相や閣僚の人事は国会の手続きを経て決まるため、就任の時期はなお不透明だ。首相は国会で多数の同意を得る必要がある。国会は新政権発足後に野党になる革新系の「共に民主党」が全議席の6割近くを占めており、野党の支持を得なければ就任できない。

首相以外の閣僚も国会の人事聴聞会で適格性を審査するが、大統領が任命を強行すれば就任できる。

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