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APEC台湾代表のTSMC張氏、TPP加盟「資格ある」

【台北=中村裕】12日閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)のオンライン首脳会議で台湾の代表を務めた張忠謀(モリス・チャン)氏が13日、台北市内で記者会見した。張氏は同会議で、環太平洋経済連携協定(TPP)加盟に向け、加盟各国に強くアピールしたと明かした。中国とTPP入りを激しく争う状況が続いている。

張氏は半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)の創業者。中国の反対で出席できない蔡英文(ツァイ・インウェン)総統の代理で、4年連続で出席した。

張氏は首脳会議で「台湾は世界のハイテク分野でのサプライチェーン(供給網)において欠かすことができない存在だ。透明性の高い市場経済も有し、TPPの高い基準も尊重する」と述べたとし、強い意欲と加盟への理解を求めたという。

記者会見では昨夜の議論を踏まえたTPP加盟の可能性について問われ、「参加できる資格が台湾には非常にあると思う。だが抵抗もある。個人的には加盟できる希望を持っている」と述べた。

台湾と同じく、9月にTPPへの加盟を正式に申請した中国も今回の会議でTPP入りをアピールした。TPP入りを巡る中台の攻防が続いているが、張氏は中国についての言及は避けた。

現状では台湾のTPP加盟には課題が多い。TPPには現在、日本やオーストラリアなど11カ国が加盟する。参加するには、全加盟国の同意が必要となる。

中国大陸と台湾は1つの国に属するという「一つの中国」論を唱える中国は、台湾の加盟申請に猛反発している。加盟国が台湾と交渉することも、強くけん制している。台湾の加盟を後押しすることが期待された米国もTPP離脱後は、存在感を失った。

TPPを主導する日本とも大きな問題も抱える。台湾は東日本大震災から10年余りたってなお、福島県など周辺5県の農産品の輸入を全面的に禁止している。輸入解禁にはいまだ台湾域内で抵抗感が強い。同問題を克服しない限り、TPP入りは不可能だ。

中国が主導し、2022年1月にはアジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)の発効が決まった。台湾はRCEPにも参加できていない。アジアの巨大な自由貿易経済圏の構想から外れ、中国の攻勢にさらされている。

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