中国人民銀、利下げ示唆 「貸出金利さらに下げ」 - 日本経済新聞
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中国人民銀、利下げ示唆 「貸出金利さらに下げ」

【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)の陳雨露副総裁は12日の記者会見で「市場の貸出金利をさらに引き下げて、企業などの資金調達コストを減らし、資金需要を刺激する」と述べた。政策金利の引き下げを示唆したとの受け止めが広がり、12日の上海市場で人民元は対ドルで1ドル=6.79元で取引を終え、2020年9月以来の安値を付けた。

人民銀は最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)を事実上の政策金利と位置づけている。1年物は優良企業の貸出金利の参考となり、5年物は住宅ローンなど中長期資金を融資する際の目安となる。毎月20日前後に公表する。5月に利下げすれば4カ月ぶりとなる。

中国経済は新型コロナウイルスの感染を徹底して抑え込もうとする政府の「ゼロコロナ規制」で失速している。物流の混乱で生産が止まり、消費が落ち込んだ。民間予測では、4~6月の実質国内総生産(GDP)が前期比で減少するとの見方も出ている。

人民銀は4月、市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す「預金準備率」を引き下げた。技術革新を支援する低利の借換制度もつくった。利下げも含めた積極的な金融緩和で、銀行融資を伸ばして設備投資や住宅投資を押し上げたい狙いだ。

共産党中央財経委員会弁公室の韓文秀副主任は同じ記者会見で「中国の財政政策や金融政策は十分な余地と多様なツールがあり、必要に応じて打ち出していく」と語った。

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