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中国国勢調査に疑念 14歳以下の人口、合計出生数超す

国家統計局「調整していない」

マスクをつけて通学する中国人の子どもたち(北京市)=AP

【北京=川手伊織】中国国家統計局が11日発表した2020年の国勢調査について、正確性をめぐる論争が起きている。きっかけは14歳以下の人口だ。国勢調査が示した人数が、対象となる子の合計出生数を大きく上回ったためだ。過去の国勢調査も「かさ上げ」疑惑が浮上したが、今回も正確さへの疑念が生じている。

国勢調査によると、14歳以下の人口は2億5338万人だった。対象となる子は06~20年に生まれた。国家統計局が公表した同時期の合計出生数は2億3900万人だった。5%強にあたる約1400万人が「出生後に増えた」ことになる。

国家統計局は11日の記者会見で「調査後、数値は調整していない」とかさ上げを否定した。ただ人口問題が専門の米ウィスコンシン大学の易富賢氏は14歳以下の人口などを根拠に「最も質が悪い国勢調査」と批判した。調査対象は中国大陸に住む中国人だ。香港やマカオの出身者は含まない。約1400万人の外国人が中国に帰化したなら説明はつくが、中国共産党関係者すら「あり得ない」と首をかしげる。

国勢調査ベースでは、14歳以下の人口は前回調査の10年から13.8%増えた。国家統計局は、中国政府が16年にすべての夫婦に2人目の出産も認めた効果が出ていると強調した。

この分析に懐疑的な見方が多い。出生数は16年をピークに減少が続く。20年は1200万人と59年ぶりの低水準で、19年比の減少率は1949年の建国以来最大の落ち込みとなった。

中国では働き手が減る一方、高齢者は10年で6割も増えた。少子高齢化への対応は待ったなしだ。2016年の緩和で子どもの数が増えたと示せなければ、共産党政権が長年続けてきた産児制限への批判が強まり、撤廃を求める声が上がることを警戒しているとの見方もある。

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