/

中国・深圳市幹部が大量交代 不動産高騰で引責か

【広州=比奈田悠佑】アジア屈指のものづくりの街として知られる中国南部の広東省深圳市で、市長ら幹部が一斉に交代した。事実上の大量更迭の背景には、不動産を巡る問題への対応の不備があるとの見方が出ている。深圳など大都市では不動産価格が高騰しており、中国政府は産業革新や金融システムの阻害要因になることを懸念していたためだ。

深圳市人民代表大会(市議会に相当)は4月下旬、2017年8月から市長を務めていた陳如桂氏の辞任申し出を認めると発表した。覃偉中・広東省副省長が代理市長に就く。市長の任期は5年間で、1年以上を残しての交代となった。同時に検察や公務員の監察部門のトップも辞任した。

市幹部には不動産問題への対応を巡って批判が強まっていた。シンガポールの中国語紙、聯合早報(電子版)はトップ交代について「通常ルールに合わないもの」と指摘。「家は住むもので投機対象ではない、とする政府方針を守れなかったことが要因」との見方を紹介した。

深圳では最近、ネット上で個人が小口資金を持ち寄って住宅を投機的に売買する行為が横行。住宅の購入制限をかいくぐるための名義貸しといった問題も起きていた。実需を超えた不動産市場の過熱は企業や労働力を遠ざけ、これまで深圳が担ってきた産業革新を阻害しかねない。

中国政府は不動産バブルによる金融の不安定化を避けるため16年ごろから各地で物件取引への規制を段階的に強めてきた。それでも20年の全国の住宅不動産1平方㍍あたり販売価格は9980元(約17万円)と前年比で8%上昇。この10年間では2倍以上になった。投機による不動産価格の高騰は資産格差を浮き彫りにし市民の不満増大につながるだけに、政府はさらに対策を強めるとみられている。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン