豪南東部で外出規制、全豪テニスは無観客に

【シドニー=松本史】オーストラリア南東部のビクトリア州は12日、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、同日深夜から5日間、州全体に外出規制を導入すると発表した。州都メルボルンではテニスの四大大会、全豪オープンが21日までの予定で開催中。主催者は13日から5日間、無観客で試合を実施することを決めた。
海外からの帰国者の隔離に利用するホテルで従業員らが感染力の強い英国型の変異ウイルスに感染した。その後、従業員の家族らも陽性反応を示し、このホテルに関連した感染者は13人に達した。アンドリュース州首相は変異ウイルスの感染力の強さを強調し、外出規制に理解を求めた。
食料品の買い物などを除く不要不急の外出が禁じられる。豪州は2020年3月に導入した外国人の入国禁止や外出規制が奏功し、他の主要国に比べ感染を比較的抑えてきた。ただビクトリア州は20年6~8月にメルボルン都市圏で感染が広がり、外出規制を再導入していた。