/

サムスントップに特赦 韓国政府、就業制限を解除

think!多様な観点からニュースを考える

【ソウル=細川幸太郎】韓国法務省は12日、サムスン電子トップの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の特別赦免(日本の恩赦に相当)を決定した。2021年に仮釈放を受けていた李氏の就業制限が解かれ、経営主導体制が整うことになる。今回の赦免の対象は経営者らが多く、注目を集めていた李明博(イ・ミョンバク)元大統領は含まれなかった。

赦免は15日付。韓国では毎年、日本の植民地支配からの解放を祝う8月15日の「光復節」の祝日に合わせて政府が赦免を実施している。

李在鎔氏は17年に朴槿恵(パク・クネ)元大統領側への贈賄容疑で逮捕され、実刑判決を受けて収監された。21年8月に仮釈放となり実質的に経営復帰したものの、役職就任や海外出張など一部の経済活動を制限されていた。

今回の「復権」と呼ぶ赦免によって罪が免除されて就業制限がなくなり、李氏が本格的にサムスングループの経営を主導することになる。財界関係者によると、人事やM&A(合併・買収)などで大胆な経営判断が可能になるという。父親の李健熙(イ・ゴンヒ)前会長の死後、空席が続く会長職への昇格準備も前進する見通しだ。

法務省は李在鎔氏ら経済人の赦免について「グローバル経済危機において景気低迷の長期化が憂慮される中、技術投資と雇用創出を通して経済危機克服に寄与する機会を与える」とした。これに対して李在鎔氏は同日、記者団に対して「国家経済のために一生懸命がんばります」と短くコメントした。

赦免対象には贈賄罪などで執行猶予中のロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長も含まれた。辛会長は制限なしに経営復帰しており、名誉回復という意味合いが強い。

一方で、李明博・元大統領の赦免は見送られた。同氏は健康状態を理由に刑務所から病院に移送され、一時的に懲役刑の執行を停止している状態だ。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は12日の赦免発表前に記者団に対して「今回の赦免は経済回復に重点を置いた」と話した。

韓国では元大統領や財閥トップらが政治判断で罪を帳消しにされてきた経緯がある。21年12月には文在寅(ムン・ジェイン)前政権が朴槿恵・元大統領の特別赦免を決めた。大統領など政権側が政治情勢に応じて恣意的に赦免対象者を選ぶ傾向があり、国内外から批判的な見方もある。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
(0/300)
投稿内容をご確認ください
投稿チェック項目誤字脱字がないかご確認ください
投稿チェック項目トラブル防止のため、記事で紹介している企業や人物と個人的つながりや利害関係がある場合はその旨をお書き添えください
投稿チェック項目URLを投稿文中に入力する場合は、URLの末尾にスペースか改行を入れてください
詳細は日経のコメントガイドラインをご参照ください

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン