EU、ロシア産エネルギーから依存脱却で合意 27年まで
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【ベルサイユ=竹内康雄】欧州連合(EU)は10~11日に開いた首脳会議で、足元で多くを輸入するロシア産化石燃料から自立することで合意した。EUのフォンデアライエン欧州委員長は11日、首脳会議後の記者会見で2027年までの依存脱却を目指し、5月までに具体策を提案すると発表した。
ロシアによるウクライナ侵攻を受けエネルギー調達の見直しが不可避と判断した。
首脳会議の合意文書には「できるだけ早くロシアのガス、石油、石炭への依存を段階的に解消する」と明記した。液化天然ガス(LNG)など調達先の多様化を急ぐ一方、化石燃料そのものの利用減に努める方針を示した。
フォンデアライエン氏は「早期にロシア依存から脱却することが重要だ」と力説した。
国際エネルギー機関(IEA)によると、EUは21年、ロシアから1550億立方㍍の天然ガスを輸入した。EUのガス輸入の約45%にのぼる。ドイツやイタリアなどはロシア産のエネルギーへの依存度が高く、慎重な加盟国もある。早期実現をめぐってはなお曲折がありそうだ。

ロシアがウクライナに侵攻しました。NATO加盟をめざすウクライナに対し、ロシアはかねて軍事圧力を強めていました。米欧や日本は相次いでロシアへの制裁に動いています。最新ニュースと解説をまとめました。
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