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首相任期10年に制限 マレーシア政権が政治改革案決定

【シンガポール=中野貴司】マレーシアのイスマイルサブリ首相は10日、7項目の国会・行政改革案を閣議決定したと発表した。首相の任期を10年間に制限して権力の集中や乱用を防ぐほか、議員が選挙を経ずに政党を渡り歩く行為を禁止する。野党が求めていた政治改革を実行することで、倒閣の動きを防ぎ、政権安定につなげる思惑がある。

イスマイルサブリ政権は改革に必要な憲法や関連法の改正案を近く国会に提出する見通しだ。野党連合も賛成に回る可能性が高い。2020年3月にムヒディン前首相が就任して以降、マレーシアの国会は与野党の激しい勢力争いで混乱が続いてきた。政治改革を契機に政党の頻繁なくら替えなどがなくなり、議会制民主主義が前進するかが焦点となる。

改革案には選挙権年齢の引き下げの早期実施や、法案提出前の野党との事前協議、野党トップの報酬や待遇の改善も含まれる。選挙権年齢を21歳以上から18歳以上に引き下げる憲法改正は既にマハティール氏が首相時代の19年に国会で成立していたが、システム上の理由などから次の総選挙での導入が危ぶまれていた。マレーシアは国民の年齢の中央値が約30歳と若年層が多く、選挙権年齢の引き下げで有権者数は100万人単位で増える可能性がある。若年層の選挙への影響力が強まり、与野党各党は若い世代の取り込みを競うことになる。

7項目の大半はムヒディン前首相が8月13日に、自らの退陣を回避するために発表した改革案だ。ムヒディン氏が3日後の16日に辞任したため、宙に浮いていたが、イスマイルサブリ氏は野党との関係改善を図るために引き継いだ。イスマイルサブリ氏も首相を決める下院で過半数をわずかに上回る議員の支持しか確保できておらず、政権基盤は盤石ではない。

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