北京自動車ショー、22年内の開催中止 コロナ拡大で

【広州=川上尚志】世界最大級の自動車展示会、北京国際自動車ショーの主催団体は10日、2022年内の開催を中止すると発表した。当初は中国の北京市で4月に開催する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大などを理由に延期していた。感染が収まらないなか、年内開催の断念に追い込まれた。
主催団体は同日の発表文で「22年に開催する計画の停止を決めた」としている。同イベントは北京と上海市で毎年交互に開かれており、20年の北京自動車ショーには53万人が来場した。
中国では新型コロナの感染拡大を受け、南部の広東省広州市では18日に開幕予定だった広州国際汽車展覧会(広州モーターショー)の延期が決まり、新たな開催時期は未定だ。10日には天津市でモーターショーが開幕したが、参加者には24時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書の提示を求めるなどの対策をしている。
各地のモーターショーでは自動車メーカーが最新の車両や技術をアピールしたり商談や販売を進めたりする。中止や延期が相次ぐことで「新しい製品などを、いつどこで発表するか大変難しくなっている」(日系自動車大手幹部)との声が上がる。
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