10月の中国新車販売6.9%増、コロナ感染拡大で伸び鈍化 - 日本経済新聞
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10月の中国新車販売6.9%増、コロナ感染拡大で伸び鈍化

【広州=川上尚志】中国汽車工業協会が10日発表した10月の中国新車販売台数は、前年同月比6.9%増の250万5000台だった。5カ月連続で前年実績を上回ったが、伸び幅は縮小した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて販売が伸び悩んでおり、11月以降はさらに販売に影響が広がる恐れがある。

「新型コロナ問題が各地で発生している影響を受け、売り場が圧力を受けている」。10日に上海市で開いた記者会見で、汽車工業協会の幹部はそう説明した。

中国の新車販売台数は、6月に始まった乗用車が対象の大規模な減税に支えられ、9月までは4カ月連続で前年同月比2~3割の伸びが続いていた。ただ10月の販売は減速が鮮明になった。新型コロナの感染拡大によって都市封鎖や移動制限の対象となる地域が増え、一部の販売店の営業に支障が出たためだ。

10月販売は全体の9割を占める乗用車が10.7%増の223万1000台、商用車は16.2%減の27万3000台だった。乗用車は5カ月連続でプラスになり、商用車は2カ月連続でマイナスだった。一方、電気自動車(EV)を中心とする新エネルギー車の販売は81.7%増の71万4000台、輸出は46%増の33万7000台で、それぞれ好調だった。

企業別では中国独自ブランドの吉利汽車が4割増だった一方、長城汽車は1割減になり明暗が分かれた。日系でもトヨタ自動車は2割増だったが、ホンダは3割減、日産自動車は1割減になった。「新型コロナの感染拡大で販売や物流に影響を受けた」(ホンダ)という。EVが主力の比亜迪(BYD)は2.4倍で好調を保った。

1~10月累計の販売台数は前年同期比4.6%増の2197万5000台になった。汽車工業協会は22年通年の販売台数について、21年比3%増とする予測を据え置いている。ただ中国では新型コロナの感染者数が足元で5月以来の高水準に達しており、収束まで長引けば今後の販売台数を押し下げる可能性がある。

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