日韓関係「過去より未来の利益を」 尹氏が記者会見

【ソウル=恩地洋介】韓国大統領選で勝利した保守系野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏は10日午前、国会内で記者会見した。日韓関係について「過去よりは未来に向けて両国民の利益を見いだしていくことが大事だ。未来世代の若者がめざすべき点は何かに重きを置き、韓日関係を考えたい」と述べた。
元徴用工訴訟など歴史を巡る懸案に関しては「協力関係を構築する過程で、過去についても真相を究明し、整理して解決すべき問題を互いに膝をつき合わせて話し合うことが必要だ」と語った。
全体の外交方針を巡っては、米韓同盟の再建が必要だと説明した。「自由民主主義と市場経済、人権の価値を共有する包括的な戦略同盟を強化する」と述べた。中国に関しては「相互尊重の韓中関係を発展させる」と言及した。
ミサイル発射など挑発を強める北朝鮮については「不法で不合理な行動に対しては原則に従い、断固として対処する。南北対話の扉はいつでも開けておく」と述べた。
尹氏は記者会見に先立ち、バイデン米大統領と電話した。尹氏の説明によると、バイデン氏は祝意を伝え、尹氏は「大統領就任後の早い時期に会って、韓米関係をさらに発展させる議論を期待したい」と伝えたという。