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消息不明のインドネシア機、墜落と断定 機体の一部回収

(更新)
インドネシアのジャカルタ沖の海上で消息をたったスリウィジャヤ航空機を捜索する同国海軍のダイバー(10日午前)=AP

【ジャカルタ=地曳航也】インドネシア当局は10日午前、消息をたっていたインドネシアのスリウィジャヤ航空SJ182便が墜落したと断定した。ハディ国軍司令官は首都ジャカルタ沖の海上で飛行機の機体の一部を回収したことを明らかにし「同機が墜落した地点だと確信している」と述べた。

ジョコ大統領も10日午前の声明で同機が墜落したとの見方を示し「この悲劇に哀悼の意を示す」と語った。運輸省と国家捜索救助庁に国軍や警察と連携して捜索・救助活動に全力を尽くすよう指示した。当局は海中から遺体の一部を収容したほか、飛行データを記録したブラックボックスの場所を特定した。

同機は9日午後2時40分、ジャカルタ近郊のスカルノ・ハッタ国際空港を離陸した直後に消息をたった。ボルネオ(カリマンタン)島西部のポンティアナックに向かう途中で、乗客・乗員62人が乗っていた。在インドネシア日本大使館によると、日本人は搭乗していなかった。

運輸省の説明では、墜落した機体はボーイング737-500で1994年に製造された。大雨で出発が遅れたという。航空機の航路を追跡する「フライトレーダー24」によると、同機は9日午後2時36分に離陸後、3000メートルを超える高度から急降下し1分以内に墜落したとみられる。

スリウィジャヤ航空はインドネシアで3位の規模で主に国内線を運航している。同国では2018年10月、格安航空会社のライオン航空が乗客・乗員189人を乗せジャカルタ沖で墜落する事故を起こした。

事故機を製造したボーイングは9日、「(事故について)メディア報道で認識している」としたうえで、「航空会社の顧客と連絡を取り、困難な時期に支援する準備ができている」との声明を発表した。事故原因などについては触れていない。

ボーイングの機材を巡っては主力の「737MAX」で事故が続いた。2018年にインドネシア機が、19年にエチオピア機が墜落し乗客が死亡する事故を引き起こした。その後各国・地域で737MAXの運航停止が決まった。ボーイングが利益を優先したことに加え、ずさんな開発体制や隠蔽体質について指摘されている。

737MAXは米国で20年末に運航が再開した。米司法省も21年1月7日、同機の事故に関してボーイングが約25億ドル(約2600億円)の和解金を支払うことで合意したと発表した。主力機の運航や出荷の再開に弾みがつくタイミングであるだけに、スリウィジャヤ航空の事故は今後の動向次第で再びボーイングの経営にとって打撃となるおそれがある。ボーイングは20年7~9月期決算で最終損益が4億4900万ドルの赤字だった。

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