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アジア新興国 20年マイナス0.4%成長 ADBが上方修正

【マニラ=遠藤淳】アジア開発銀行(ADB)は10日、2020年のアジア新興国・地域(アジア大洋州の46カ国・地域)の実質成長率が前年比マイナス0.4%になるとの見通しを発表した。9月時点のマイナス0.7%から上方修正した。新型コロナウイルスの抑え込みで先行する中国で経済活動が正常化しつつあり、全体を底上げする。21年は6.8%の回復予想を据え置いた。

20年の成長率が予想通りとなれば、58年ぶりのマイナス成長となる。中国の成長率見通しは2.1%と、従来の1.8%から引き上げた。中国は徹底した対策でコロナを封じ込め、経済活動を他国に先駆けて再開。7~9月期には投資や輸出がけん引役となり、国内総生産(GDP)が前年同期比4.9%伸びたことを反映した。水際対策でコロナ流入を阻止した台湾の見通しも1.7%と0.8%から上方修正した。

コロナ感染者数が世界で2番目に多いインドは感染拡大ペースが鈍化しているとして、マイナス8.0%とマイナス9.0%から見直した。

一方、東南アジアはマイナス4.4%とマイナス3.8%から下方修正した。インドネシアやフィリピンなどがコロナ封じ込めで手間取り、都市封鎖による経済への打撃が長引いているためだ。感染拡大を抑え込んでいるベトナムは2.3%とプラス成長を見込む。

21年は年間を通してコロナの経済への影響は残るとして成長率予想を維持。中国は7.7%、インドは8.0%の伸びとなると見込む。沢田康幸チーフエコノミストは「コロナの長期化は大きなリスクだが、ワクチン開発の進展が経済の再開を後押しするだろう」と話す。

ADBは毎年4月ごろに加盟国・地域の成長率予想をまとめた「アジア経済見通し」を発表し、四半期ごとに見直している。

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