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韓国外交、遠のく懸案打開 文在寅政権レームダック化も

韓国の文在寅大統領。マスクには「不動産腐敗清算」とプリントされている=聯合・共同

【ソウル=恩地洋介】韓国二大都市の市長選で政権与党が惨敗し、文在寅(ムン・ジェイン)政権の外交にも影響が出そうだ。不動産政策などへの国民の不満の高まりを受けて政権は当面、内政の立て直しに集中せざるをえない。来春の退任を前に早くも政権のレームダック(死に体)化が進めば、世論の反発などのリスクを伴う外交的な決断がさらに困難になるのは必至だ。

文大統領は8日、選挙結果を踏まえ「国民の叱責を厳重に受け止める。国民の切実な要求の実現へまい進する」と述べた。韓国大統領府関係者は、新型コロナウイルスの影響で落ち込む経済の回復や、高騰する不動産価格への対応が優先課題だとの認識を示した。

任期満了まで約1年となるなか、北朝鮮との融和路線を再び軌道に乗せる文氏の外交プランはそもそも行き詰まっていた。北朝鮮は夏に開く東京五輪への不参加を決め、文政権が構想した東京での南北首脳会談は絶望的となった。

それでも文氏は北朝鮮との対話を模索し、中国とも関係を改善する外交を展開しようとしている。ただ、米中対立の行方や北朝鮮の出方に翻弄される余地は大きい。

文政権の支持率が低下し求心力が落ちると、政権運営は与党の声に左右されやすくなる。知日派として知られる与党「共に民主党」の李洛淵(イ・ナギョン)前代表は8日、党内で選挙敗退の責任を追及する批判にさらされた。李氏は次期大統領選への出馬をにらみ、選挙戦直前に代表を辞任した。

李氏は日韓関係の改善を唱えてきたが、党の主流派には日米韓協力よりも南北融和を重視する議員が多い。日本に譲歩姿勢を見せないよう求める動きが強まる可能性もある。韓国裁判所が日本政府に賠償を命じた元慰安婦訴訟は、今月21日に2件目の判決が予定されている。再び賠償判決が出れば、韓国政府はますます解決策を講じるのが難しくなる。

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