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インド中銀、2会合連続利上げ 物価上昇に苦慮

(更新)

【ムンバイ=花田亮輔】インド準備銀行(中央銀行)は8日の金融政策決定会合で、政策金利(レポ金利)を0.5%引き上げて4.9%にすると決めた。5月に続き、2会合連続の利上げ。インド中銀は新型コロナ危機からの経済回復の後押しを期待されるが、エネルギー価格の高騰などを受け、インフレを抑制するための金融引き締めを加速せざるを得なくなっている。

インド中銀は消費者物価指数(CPI)上昇率の中期目標を「2~6%」と定めているが、1月以降は6%を超える水準が続き、4月の速報値は7.79%だった。経済回復で需要が増えていることに加え、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う国際市況の高騰が重なり、およそ8年ぶりの高水準を記録した。石油製品のほか、熱波によるトマトの値上がりなどが目立つ。

インド中銀のダス総裁は8日、「インフレは許容範囲を大きく超えて急激に進んでいる。戦争が主な要因だ」と語った。2022年度(22年4月~23年3月)のインフレ予想を、従来の5.7%から6.7%に引き上げた。

インド中銀は新型コロナウイルスの感染で打撃を受けた経済を支えるため、金融緩和を続けてきた。20年に厳しいロックダウン(都市封鎖)が導入され、自動車生産が一時停止するなど経済活動に急ブレーキがかかったからだ。

同年3月と5月に利下げし、約2年にわたって政策金利を4%で据え置いた。しかし、急激な物価上昇で5月に臨時の金融政策決定会合を開き、3年9カ月ぶりの利上げに踏み切った。

米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めの影響で、通貨ルピーの対ドル相場は下落が続く。インド中銀の5月の利上げ後もルピー安は止まらず、1ドル=70ルピー台後半の最安値圏で推移している。ダス総裁は8日「多くの新興国通貨と比べれば(環境は)よい」と述べた。

インドのコロナ新規感染者は現在、1日あたり数千人で推移している。一時40万人を超えた21年と比べると大きく減ったが、感染再拡大への不安は消えない。

インド中銀は22年度の実質国内総生産(GDP)成長率の見通しについて従来の7.2%を維持した。政府が5月末に発表した1~3月期の実質成長率は4.1%で、3四半期連続の減速となった。急激な物価高への対応と経済回復の両立に向けて、インド中銀は今後も難しいかじ取りを迫られる。

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