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ワクチン接種8割のシンガポール感染急増 重症化率低く

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シンガポール政府は新型コロナウイルスの検査を徹底して、感染拡大を防ぐ考えだ(写真はシンガポールの検査場)=ロイター

【シンガポール=中野貴司】新型コロナウイルスワクチン接種完了率が8割を超えるシンガポールで、感染者が急増している。7日の新規感染者数は328人と、2020年8月以来の高水準となった。政府はタクシー運転手らにも週1回の検査を義務づけるなど、感染抑制策を強化する。

感染増加の主因は外食の解禁などによって人同士の接触の機会が増え、ワクチン接種完了後に感染する「ブレイクスルー感染」の事例も増えたことだ。政府の統計によると、直近1カ月の感染者の76%が接種完了者だった。接種から時間が経過するにつれてワクチンの効果が薄れることもあり、「ワクチンが感染を防ぐ割合は40%程度」(オン・イエクン保健相)にとどまるという。

ローレンス・ウォン財務相は6日、「このペースが続けば2週間後には1日あたり千人、1カ月後には2千人の新規感染者が出る可能性がある」と述べ、早期発見を目的とした検査を強化する方針を示した。マスクをつけない顧客との接触機会の多い飲食店やジムの従業員への検査の頻度を今の2週間に1回から毎週に増やす。タクシー運転手やスーパーの店員なども対象に加える。さらに、これらの対象業種以外の企業にも検査キットを配り、従業員の検査結果を所管官庁に報告するよう求める。

先進国の中でもワクチン接種完了率の高いシンガポールの感染抑制策の強化は、ニューノーマル(新常態)への移行が容易でないことを示す。ただ、シンガポール政府は「ワクチン接種完了者が感染後に重症に至る割合は1%未満と、未接種者の約6%に比べて低い」とワクチンが重症化を防ぐ効果を強調している。日々の集中治療室(ICU)の使用件数も10件未満で低位安定しており、重症者が増えない限り外食の再禁止といった強い規制強化には踏み切らない方針だ。

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