北朝鮮軍事委「戦闘訓練を拡大」 金正恩氏が指揮

【ソウル=甲原潤之介】北朝鮮の朝鮮中央通信は7日、朝鮮労働党の中央軍事委員会が6日に拡大会議を開いたと報じた。人民軍の戦闘訓練を強化し「戦争準備態勢をより厳格に完備する」との方針を採択した。金正恩(キム・ジョンウン)総書記が出席し、会議を指揮した。
金正恩氏は「わが党の闘争を無敵の軍事力で支え、力強く開拓していく」と表明した。米国などを名指しした批判や核に関する言及は報じられていない。人民軍や国防省、軍需工業部門の幹部らが参加し、人民軍の強化に向けた2023年の課題について討議した。
北朝鮮は2月下旬に農業問題を議題にして中央委員会総会を開く方針だ。2カ月前の22年末に開いたばかりで、通常は年1〜2回の総会を異例の頻度で開く。
韓国の聯合ニュースは6日、北朝鮮南西部の開城市で1日数十人ずつの餓死者が発生していると伝えた。食糧難が深刻な状況に陥っている可能性がある。
金正恩氏は総会の開催で国内問題に対処する姿勢を示しながら、活発な軍事活動を継続するとみられる。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。