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ミャンマー国軍、俳優歌手ら100人指名手配 SNS監視強化

国営紙は毎日ほぼ1ページを割いて指名手配した俳優や歌手らの情報を掲載している

【ヤンゴン=新田裕一】国軍がクーデターを起こしたミャンマーで、俳優や歌手ら著名人が次々に指名手配され、6日夜の発表で100人に達した。フェイスブックなどのSNS(交流サイト)で多くのフォロワーを持ち、発信力が大きな人々が大半を占める。SNSを通じた市民の抵抗運動がやまないなか、SNSを監視していることを見せつけ、国軍に対抗する言論を封じる狙いがあるとみられる。

国営テレビの夜のニュースは2日から毎日20人の指名手配を発表し、翌日の国営紙に一覧表を掲載している。一覧にはフェイスブックページのアドレスとプロフィル写真を載せており、著名人のSNSを集中的に監視していることをうかがわせる。現地メディアによるとすでに俳優やジャーナリストら数人が逮捕された。

国軍は「公務員に対して不服従運動への参加を扇動したり、非合法組織への支持を表明したりした」ことを指名手配の根拠としている。国軍がクーデター後の2月中旬に行った刑法改正で設けた罪に該当し、最大で禁錮3年を科される恐れがある。

「市民として言うべきことを言ったことを決して後悔しない。真実に対して誠実でありたい」。3日に指名手配された国民的女優のプウェイ・プウェイさん(32)は翌日、自身のフェイスブックにこう投稿した。フォロワー数は約830万人で「気を付けて」「いつも応援している」など5000件以上のコメントがついた。2月以降、公務員や銀行員が職務を放棄する「不服従運動」を支持すると投稿していた。

一連の指名手配では俳優や歌手、モデルなど影響力の大きい芸能人が目立ち、現地に進出した日系企業の広告に出演した人もいる。このほかツイッターで英文で情報発信していたフリーランスのジャーナリスト、旅行先を動画で紹介する旅行ブロガーらも対象となった。大半はクーデターまで政治とは関わりがなかった人々だ。

国軍のクーデターから2カ月が経過したが、SNSで呼びかけが広がった不服従運動で多くの官公庁や銀行が閉鎖され、経済の停滞が続く。治安部隊による無差別の武力行使が続くなか、市民らは路上にごみを散乱させたり、歩道やバス停に花を飾ったりする行動を通じ、抵抗の意思を示し続けている。

民間団体の政治犯支援協会によるとクーデター以降、治安部隊の発砲などで殺害された市民は6日までに581人。民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏ら国民民主連盟(NLD)の幹部らをはじめ2700人以上が拘束され、400人以上に逮捕状が出ている。

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ミャンマー国軍は2021年2月1日、全土に非常事態を宣言し、国家の全権を掌握したと表明しました。 アウン・サン・スー・チー国家顧問率いる政権を転覆したクーデター。なぜ起きたのでしょうか。 最新ニュースはこちら。

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