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国営エア・インディア、タタに売却 政府が発表

【ムンバイ=花田亮輔】インド政府は8日、業績不振が続く国営エア・インディアの全株式を同国最大財閥のタタ・グループに売却すると発表した。政府はかねて売却先を募り、タタが最有力候補だと報じられていた。エア・インディアは1953年まではタタ・グループの傘下にあり、68年ぶりの復帰が決まった。

タタが1800億ルピー(約2680億円)を投じ、エア・インディアの株式全てと負債の一部を取得する。インド政府によると同社は8月末時点で6156億ルピーの負債を抱え、その多くは政府側が引き取る。タタが引き継ぐのは1530億ルピーにとどまる。一連の手続きは年内にも完了する見通しだ。

エア・インディアはタタ・グループの企業として発足し、インド独立後の53年に国有化された。グループのラタン・タタ名誉会長は同日、ツイッターで「おかえりなさい、エア・インディア」と投稿した。インド政府によると入札にはタタのほか、国内同業のスパイスジェット創業者らによるコンソーシアム(共同事業体)が参加した。

タタはシンガポール航空と共同で航空会社のビスタラを展開している。マレーシアの格安航空会社(LCC)大手エアアジアのインド法人であるエアアジア・インディアにも出資している。2020年末にはエアアジア・インディア株の買い増しを発表した。

エア・インディアは国際線の旅客数ではインドの首位だったが、いまは新型コロナウイルス禍により国際線の定期旅客便の運航は止まっている。シェア約1割の国内線もLCCとの競争が激化し、業績不振が続いていた。

インドの航空業界では民間大手ジェット・エアウェイズも経営に行き詰まり、19年に運航を停止した。同社は現在、英カルロック・キャピタルなどの支援を得て運航再開をめざしている。

インド政府は以前からエア・インディアの売却を探っていたが、多額の債務を抱えるエア・インディアの買い手探しは難航していた。今回も売却対象を全株に広げるなど、条件変更を余儀なくされていた。新型コロナによって航空市場はいまも大幅な需要減少に直面しており、タタ傘下で経営がどこまで持ち直すかは不透明だ。

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