NZ、豪との隔離なしの往来を19日に再開

【シドニー=松本史】ニュージーランド(NZ)のアーダーン首相は6日記者会見し、19日より隣国オーストラリアからの渡航者を隔離なしで受け入れると発表した。すでに豪州側はほとんどの地域でNZから隔離なしでの入国を認めている。今回のNZの決定で、実質的な往来再開となる。
豪州とNZは新型コロナウイルスを受け、2020年3月に外国人の入国を原則として禁止した。
アーダーン氏は「過去1年間ウイルスの封じ込めを行ってきた我々の成功が、今回の往来再開につながった」と述べた。豪州からNZに隔離なしで渡航する際は、過去14日間にコロナ検査で陽性反応が出ていないことなどが条件となる。感染拡大が起きた場合は中止も検討する。
すでに豪州側は20年10月に最大都市シドニーがあるニューサウスウェールズ(NSW)州などがNZから隔離なしで渡航者を受け入れると決め、ほとんどの州・準州が同様の措置をとっている。一方NZ側は感染拡大防止のため、慎重な姿勢を維持してきた。
両国とも外出規制や外国人入国禁止措置により、ウイルスの感染拡大を比較的抑えてきた。人口2500万人の豪州でこれまでの感染者は約2万9千人、同500万人のNZでは約2500人(疑い事例含む)だ。